「反中共は時代の流れ」 マレーシア芸人が大人気

最近、「アンクル・ロジャー」の活動名でよく知られるマレーシア人の芸人が人気を博しています。スタンダップコメディアンであるナイジェル・アンさんがこのほど、自身の番組で、中国共産党(中共)を風刺する内容の発言をしたことで、Weiboや他の中国のSNSでのアカウントを削除されました。ナイジェルさんは2年前、中共の検閲に屈服したとしてネットユーザーからの批判に晒されていた人物です。その後、中共を風刺する芸風に転じてから、近年は人気が上昇しています。今回の件を受け、反中共が時代の流れになったと分析する人もいます。

マレーシア人の芸人 ナイジェル・アンさん
「中国ね、中国。とても良い国ですよね。今はそう言わなければいけませんね。すべての携帯電話が盗聴されていますからね」

中国の芸術家・童一敏さんは先週日曜日、ナイジェル・アンさんは、今や公に中共を風刺しており、これは称賛に値するものだと語りました。

中国大陸の芸術家・童一敏さん
「2年前、アンクル・ロジャーは一人の法輪功学習者と共同で動画を制作し、中国国民に謝罪しました。その結果、海外の親中共派の代表格であると見なされ、批判にさらされました。今回、強い志を持ち、中共を風刺したことは、当然、評価すべきです」

また、アンクル・ロジャーことナイジェル・アンさんが再びネットユーザーに圧倒的に支持されるようになった背景について童さんは、「反中共が時代の流れになってきているので、中共の検閲に公然と抵抗する芸能人が次第に称賛されるようになった」と話しています。

童一敏さん
「中共の中央集権下では、いくら中共の側に立っても、紅二代や紅三代でない限り、何の利益も得られないどころか、大勢の海外ファンを失うことになります。今や反中共が時代の流れになっています。媚びるのではなく、言いたいことをはっきり言ってこそ、筋金入りの芸人として、大勢のファンを獲得できるのでしょう」

しかし、ナイジェルさんが、番組で中共を風刺した結果、Weiboとbilibiliのアカウントが中共に削除されました。これに対し、中国民主党合同本部の界立建執行長は、中共の政治検閲の手が、すべての海外の華人にまで広がっており、マレーシア芸能界も危険にさらされているといいます。

中国民主党合同本部・界立建執行長
「中共は、トークショーなどに出演するコメディアンたちに全面的な禁止令を出したも同然です。一言、ひいては一文字でも、中共の敏感な神経に触れることになるのです。このような中共の体制下では、文学界においても、演劇界においても、全てが抑圧された世界で、息苦しく、絶望的です。最も恐ろしいのは、どの言葉が中共の地雷なのかわからないことです」

界氏は、中共の権威主義的な支配が崩壊寸前であるために、言論を封じることで真実を隠蔽しようとしているのではないかと分析しています。

界立建氏
「世界の独裁的な国家の中で、今日の中共ほど敏感で脆弱な国はなく、非常に腐敗しています。外の者に対してだけでなく、党内の同志に対しても、警戒しているのです。少しでも、一つでも中共の弱点に触れれば、中共は直接破壊され、死に至る可能性さえあります。中共の真実を明らかにすればするほど、彼らは神経質で敏感になるのです」

 
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