「隔離すべきでは」習近平が陽性者の香港議員と写真撮影

香港立法会の何俊賢議員が先日、新型コロナウィルスに感染したことを自身のフェイスブックを通じて明らかにしました。同議員は6月30日に習近平総書記と一緒に集合写真を撮影していました。ネットユーザーの間では、中共自身のゼロコロナ規定に従うと習近平は濃厚接触者に当たるため、隔離すべきだとの声が上がっています。

香港立法会の何俊賢議員は自身のフェイスブックアカウントに、7月2日に検査を受けたところ(陽性)診断が確定したため、自主隔離中だと投稿しました。

この件で、習近平総書記が6月30日に香港を訪れ、香港の政界関係者らと記念撮影した際に同議員も同席しており、さらに習近平総書記の真後ろに立っていたことが注目されています。

何俊賢議員は、6月30日のサンプル検査では陰性だったが、7月1日に非常に感染性の低い低ウイルスサンプルに変化したため7月1日の業務を欠席し、7月2日の検査で陽性が確認されたと説明しています。

この情報が流れると、世論が沸騰しました。ネットユーザーらは次々と「習近平は濃厚接触者に該当する。隔離すべきだ」「習近平が(香港から)帰った後で、中南海を封鎖管理すべきではないのか」といった声が上がり、何俊賢議員が習近平に巨大なリスクをもたらしたため「死刑に処すべきではないか?」などと皮肉を込めた投稿も上がっています。一方中国メディアは、この件に対し沈黙を貫いています。

時事評論家 大宇氏
「ゼロコロナの定義に基づくと、このような場合、その場にいた100人あまりの中共と香港の高官、習近平本人も含めて全員隔離、または別の都市で集中隔離されなければならない。これは彼らの政策だ。『ゼロ』にすると言っているのだから」

これより前、香港当局は習近平総書記の来訪に備え、閉ループゼロウイルスバブルを設計し、習近平総書記を感染症から守るために行事のすべての参加者は、事前に自主隔離するよう求められていました。香港の中共全人代常務委員の譚耀宗氏も6月30日の検査で感染が確認され、7月1日の関連行事に欠席していました。

さらにあるネットユーザーは、これは「故意に違いない」と言い、何俊賢議員が故意に習近平をバツが悪くなるような窮地に立たせようとしたのだろうと冗談を飛ばしています。

時事評論家の鐘原氏は7月2日付けの大紀元時報寄稿文の中で、香港における中共の各派の勢力は今も複雑に絡み合っており、習近平が香港で宿泊しなかったのは、習近平がまだ香港の面々を掌握しきれていないためではないかと分析しています。

鐘原氏は、多くの人が表面的には習近平に忠誠を誓っているが、習陣営の直接命令に従ってはおらず、今も続く反腐敗運動の打撃の中で、反習近平の旗印を掲げる可能性もあると考えています。2017年に中国人大富豪の肖建華氏が香港で拘束され、秘密裏に北京に送られました。そのため、肖建華とその一派の子飼いが習近平に危害を与える可能性は確かに存在すると、鐘原氏は考えています。

これだけでなく、就任したばかりの香港政府高官も、表面上は習陣営からふるいにかけられてはいるものの、本当に習近平に忠誠を誓っているとは限らないと指摘しています。

 
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