上海で都市封鎖再開か 市民「もう政府に騙されない」

上海の民衆は都市封鎖の全面解除を心から望んでいますが、上海市が6月20日から1か月の都市封鎖を再開するとの話が流れるようになりました。当局はこの話をデマだとして否定していますが、ネットユーザーは、当局の言うことにはもう惑わされないと投稿しています。強制的な封鎖措置に対し、ある市民は包丁を片手に不服従の意思表示をしました。

6月4日、あるネットユーザーがウィーチャットのモーメンツに、「上海は6月20日から再度1か月間の封鎖管理を行う。配達もフードデリバリーもできなくなるので、できるだけ早く生活物資を買いだめした方がいい。情報のソースは美団や滴滴出行(ディディチューシン)の内部通知だ」と投稿しました。一方上海市当局は、この投稿をデマだと否定しました。

しかし、あるネットユーザーは「これまで当局が否定した『デマ』はすべて事実だったことが証明された。国民はどうすべきか知っているはずだ」と投稿しています。

また別のネットユーザーは、「前回、都市封鎖するという情報を信じなかった人は、すでに死ぬほど後悔している」と投稿しています。

さらに別のネットユーザーは、「そもそも都市封鎖なんてしていない。実施されたことはない。あれは『全域静態化管理』だ」と皮肉を込めて投稿しています。

これと同時に、上海では極端な感染症対策が今も続いています。6月4日夜、「大白」と呼ばれる感染症対策員が上海市静安区のある居住区で、全住民の強制移動を実施したところ、住民らが抵抗しました。住民はここで起きていることに注目してほしいと外部に呼びかけました。

上海市民
「我々は、未知の権力による脅迫と、暴力的な対応に遭遇している。我々は上海市長楽路339の居住区に住んでいる」

「関連部門の権力の乱用を停止しろ。4日早朝、我々の居住区に対し、違法で、規則を守らない行為、(居住区を)フェンスで囲って監禁するといった操作が行われている」

「顔を隠し、名前も名乗らない人たちが、理由も明かさず、深夜になってもすべての家を何度も訪ねて来ては暴力的にドアを壊す。脅したりごまかしたりしながら、居住区の全住民を移動させようとしている。その恐ろしさはすでに、ここに住んでいる複数の高齢者の健康や通常の生活に影響を及ぼすレベルだ」

上海のある戸建ての建物が大白に囲まれ、所有者が隔離されようとしています。絶望した所有者は入口のところで刃物を出して抵抗し、ウィーチャットグループに遺言を残しました。

上海市民
「今、入口を多くの人が取り囲んでいて、誰かがドアを叩いている。私の店は今、たくさんの人に囲まれていている。私がいるのは一戸建ての建物だ」

この上海市民はウィーチャットグループの中で次のように投稿しています。

「みなさん、私は恐らく行かなければならない。私を隔離させようとしているが私は行かない。彼らに閉じ込められたくない。なぜなら私は独立した戸建てにいるからだ。……今日私は、包丁を持って店の入り口のところで眠る」

6月4日に投稿されたある動画には、上海市と崑山市の境ですでに電気柵が設置され、100メートルごとに(監視)ボランティアが座っている様子が撮影されており、これを見た民衆は、人民を防ぐ方が密入国者を防ぐ方より厳しいと怒りの声をあげています。

6月5日、上海の一部地域の住民がPCR検査を強制されたため、大雨の中で長蛇の列を作りました。

北京では、民衆に対する中共の監視がさらに厳しくなり、いたるところに監視の目が光っています。6月5日、朝陽区では「デジタル公共安全サービス管理システム」の設置が始まり、1秒間に健康コードを含め8項目の内容をチェックできるようになりました。

あるネットユーザーは「これが監獄でないと言うなら、強制収容所に違いない」と吐露しています。

広西チワン族自治区の辺境都市の東興はすでに都市封鎖から半年が経過し、住民は極度の困窮生活を強いられています。先日、新たな封鎖管理が始まったため、民衆は街頭で封鎖管理に抗議し、警察とにらみ合いになりました。

抗議する民衆
「我々はもう金が尽きたんだ!」

中共は感染症対策を口実に民衆の管理を強め、極端な措置を強化し続けています。その結果、民衆の反発や怒りをかき立てることになっています。

 
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