中共の海外統一戦線工作部

カリフォルニア州の教会で起きた銃撃事件と中国との関係について、視聴者のみなさんから質問がありました。

容疑者の男は、ロサンゼルスの台湾系教会で起きた銃撃事件で1人を殺害、5人を負傷させた罪で起訴されました。

容疑者はかつて、「中国和平統一促進会」と呼ばれる米国に拠点を置く団体のメンバーでした。

この団体は、中共の中央統一戦線工作部の傘下にある多くの組織の一つです。

この工作部は、中国共産党傘下の強力な機関であり、外国での影響力工作を統括する任務を負っています。

公式サイトのカテゴリから、同工作部が取り組んでいる分野の概要がわかります。

その内容は以下の通りです。

多党間協力、少数民族、宗教事務、非国有経済、華僑関連工作、新興社会階層、党外の知識人、香港・マカオ・台湾、チベット関連工作、新疆関連工作。

マイク・ポンペオ元国務長官は、この工作部を共産党の機関であるとし、「党の支配を脅かす脅威を利用し、無力化し、その影響力とプロパガンダを海外に広めることを任務としている。中共はこの党組織を中共の政策を推進するための『魔法の武器』と見做している」と述べています。

その中でも「華僑工作」は、海外に影響力を広めるための主要な手段です。

これには、中国国外在住の華人やコミュニティを味方にすることが含まれます。また、多くの関連組織を指導し、影響力のある活動を行うように指示します。そのほとんどは、外国の団体をターゲットにしています。

これらの団体の中には、統一戦線工作部と明らかに繋がりを持っているものもあります。一方、他のグループとの繋がりはより隠蔽されている場合もあります。

2018年の米国政府の報告書には、同工作部の正確な本質は、公には証明することが難しい隠れたつながりを通じて影響力を求めることにあると記されています。

報告書は、同工作部の別の手口も指摘しています。民族、政治、国のアイデンティティなどの敏感な問題を扱うサークルで、中共の影響力が拡大していることが知られています。そうすれば、共産党は中共の影響力に反対する団体や個人を、偏見に満ちていると非難することができるのです。

〈字幕版〉

 
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