中国のゼロリセット政策が方向転換か 専門家が意味深な投稿

中共の習近平総書記は両会の開催中、感染症対策に関する講話の中で、中国は「ゼロリセット政策」をやめる用意があるのではないかと思わせる発言を行って注目を集めています。中国の感染症対策専門家、張文宏氏がそれを示唆していると指摘する人もいます。

中共の第13期全国人民代表大会(全人代)が3月5日に開幕しました。北京で現地由来のウイルス感染者が連続6日間ゼロだったと報告された後、北京市衛生健康委員会は3月8日、7日0時から8日午後4時までの間に北京市内で現地由来のウイルスへの感染者7人が見つかり、そのうち4人は朝陽区豆各荘郷万科青青家園の住民の家庭内感染だったと発表しました。

北京市万科青青家園居住区住民 李さん(仮名)
「私たちが受け取った通知は、今日(8日)は終日封鎖して、全員が今日PCR検査を受け、外の店舗は一時的に閉鎖するというものだった。PCR検査を2回受けなければ店を開けられないということだと推測している」

中共の習近平総書記は5日、全人代の会議で内モンゴル代表団の審議に参加した際に、動的ゼロリセットの継続を改めて提起したほか、エピデミックの大規模なリバウンドが起きないような最低ラインを維持する必要があるとも述べました。

習近平総書記の「エピデミックの最低ラインを堅持する」という表現は、中国の感染ゼロ防疫政策が方向転換することを示しているのではないかと考える人もいます。

中国の感染症対策専門家で、復旦大学付属華山医院感染症科主任の張文宏氏はその後、ウェイボーに「ゼロリセットであろうが動的ゼロリセットであろうが、正確な動的ゼロリセットであろうが、あるいは段階的かつ動的に開放する感染症対策であろうが、エピデミックの大規模なリバウンドが起きなくなることが、中国の最近の防疫対策における全体的な目標だ」と投稿しています。

上海市民の王さん
「研究者も党からの指導を受けている。今、本当のことは敢えて誰も口にしない。食べていくためだ。ではどうすればいい?張文宏は本当のことを話せるだろうか。彼にもそれはできないと思う。この程度まで話してくれたのだから上出来だ。あなた方に情報をくれ、分かる人は分かるだろうし、分からなければそれでいい。彼にもどうしようもないのだ。彼もはっきり言うことはできないのだ」

中共の両会報道官は、「ゼロリセット政策」に関する外国メディアからの質問に対し、ゼロリセット政策は中国の状況に合っており、コストが低く効果が高いと回答しました。短期的にはこの政策が変わることはなさそうです。

しかし、感染症対策について長期間にわたり庶民に取材を行った結果、多くの庶民は、中共のゼロリセット政策は庶民を苦しめるだけで何の効果もないと考えているようです。

中国の法律専門家 張さん
「ゼロリセット政策、特にいわゆる動的ゼロリセット政策はコストが非常にかかる。どこかで感染者が見つかったら、直ちにその地域を厳格に封鎖する。感染症が見つかった地区の経済は間違いなく影響を受ける。例えば小売業や交通機関、サービス業は真っ先に影響を受け、まともな営業ができなくなり、収入も途絶える。収入面や経済的な損失以外にも、人としての尊厳や人権、自由も損なわれる。中共は一向にそれを考えない。しかもそのゼロリセットの効果は芳しくない。それで身体の自然な免疫力を高めることはできない。武漢西安は都市全域が封鎖された。その効果はあっただろうか。何か成果があっただろうか」

上海市民の王さん
「ゼロリセットを実施しないと、彼ら(官僚)は官職を失うことになる。このようにしか言えない。末端の人間から虚偽の事象をでっちあげ、上まで続く。彼らは自分の官職を守るためにやっているのだ」

 
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