オリンピッククローズドループの中で、中共のプロパガンダ部門は、2022年北京メディアセンターに力を注いでいるようです。
スイスのラジオ・テレビ局のアジア特派員が2月2日、メディアセンターのフロントデスクを撮影した画像をTwitterで公開しました。
中国共産党の習近平総書記の著書がずらりと並べられており、さまざまな言語に翻訳されています。
本のタイトルは「習近平 国政運営を語る」。全3巻からなるこの本は、習近平の言葉や文章を集めたもので、主に現在の中国共産党の指導者としての政治哲学について書かれています。
習近平総書記の著作が展示されているメディアセンターには、世界の500社近いメディアから約2,000人の記者が訪れています。同センターは、北京で取材中の記者たちにサービスを提供する場所です。
メディアセンターでの政治的なものの展示は、中共の言う「五輪の政治利用」に反しているように見えます。
これは中共の人権問題を理由に、北京五輪に対する国際的な外交ボイコットが相次いだことを受けてのことです。
習近平総書記の著書は、全3巻で構成されています。その中で中共の指導者は、「新時代の中国の特色ある社会主義」という概念を強調しています。
「中国の特色ある社会主義」という言葉は、1980年代以降、共産党の指導方針となっています。しかし、習氏はこれに「新時代」という言葉を付け加えました。
専門家によれば、これは習近平が従来の控えめな外交政策から脱却し、国際社会に対してより積極的なアプローチを取ることを意味するといいます。
米国、豪州、欧州に対しては特にそうで、台湾、インド、南シナ海周辺諸国といった近隣諸国に対しては、なおさらです。