鄭州大洪水調査報告書で顕在化する党内闘争の激烈化【禁聞】

1月21日、中共国務院は『河南省鄭州市「7・20」特大豪雨災害調査報告』を発表して、鄭州市当局が死亡者と行方不明者の数を偽っていたと認定しました。鄭州市共産党委員会書記の徐立毅(じょ・りつき)はその責任を問われ解任されています。報告書はなおも「特大豪雨」が「非常に大きな自然災害」をもたらしたと主張する一方で、中共高官が負うべき責任を小さくみせようとしています。しかし、報告書と関連の分析によって、少なからぬ真実が明らかになっています。

1月21日、中共国務院が発表した報告書には、国務院調査グループが鄭州市地下鉄5号線と京広高速道路北トンネルの冠水事件を「当局に責任がある事件」に、郭家嘴(かくけし)ダムの決壊を「違法事件」に認定したと記されています。

調査報告書には、鄭州市と関連の区や県(市)の党委員会と政府の主な責任者が、災害の死亡者数と行方不明者数の情報を規定通りに統計・報告しなかったこと、報告を妨害したこと、把握していた情報を隠匿して報告しなかったことなどが記されています。

また報告書には、2021年9月30日の時点で鄭州の災害による死亡者数・行方不明者数は380人だったが、それまでの各段階で139人が少なく報告されており、鄭州は市レベルで75人、県レベルで49人、郷や鎮で15人が少なく報告されたことも記されています。

一方で世論は、これらのデータはすべて中共の公式データにすぎず、本当の死亡者数はこれをはるかに上回っているとみています。

鄭州市共産党委員会書記の徐立毅には、党内厳重警告と降格処分が下されました。

このほか、89人の幹部に対し「厳しい責任追及」が行われました。そのうち、鄭州市共産党委員会副書記で市長の侯紅(こうこう)には「党内厳重警告と降格処分」が下され、鄭州市副市長の呉福民は党内職務の抹消と免職が命じられ、鄭州市副市長の李喜安、陳宏偉の重大過失も認定されました。このほかにも、洪水災害における違法犯罪の疑いがあるとして、民間企業所属の8人が逮捕されました。

時事評論家 唐靖遠氏
「天災人災が発生したとき、この種の『上を騙し下をごまかす』ことは中共官界の標準装備だ。しかも国務院が発表したこの調査報告のデータ自体がかなり怪しい。これは中共独裁政権が上級に対してのみ責任を負い、民衆に対しては責任を負わないという制度と密接に関係している」

時事評論家 横河氏
「今回の調査報告からは、政府職員を処分するときであっても(中共当局は)まだ自慢話をするのを忘れないし、党のやることは正確で、災害救助は速やかに行われ、災害後の復興は効果的に行われていると強調していることが見て取れる。運が尽きたのは被災した民衆だ。このような場当たり的な対応や、多事多難のときに国民の奮起に頼るという体制と思考が、こうした人災が続出する根源なのだ」

昨年7月の鄭州豪雨の後に鄭州地下鉄と高速道路トンネルで発生した惨劇は、国際メディアから注視されていました。しかし、時事評論家の唐靖遠氏は、旧暦新年と北京冬季オリンピックが重なるこの時期に国務院がこの報告書を発表したことについて、党内で起きている闘争の熾烈さを物語っていると考えています。

時事評論家 唐靖遠氏
「このような動きは普通ではない。なぜなら、その実際の効果は習近平に冷や水を浴びせるに等しいからだ。鄭州市書記の徐立毅は親習近平派の一人で、彼は今回党内で免職され審査を受けているが、将来的に背任罪の疑いで刑事調査される可能性がある。それが第20回全国代表大会の人事争奪戦に直接影響する。だからこの報告書は、当局が第20回党大会に向けて世論を盛り上げようという意図に打撃をくらわすだけでなく、人事も含めた2つの面で習近平派にダメージを与えている。第20回党大会をめぐる内部闘争が日増しに激化し、公開化し、白熱化していることが浮き彫りになっている」

 
 

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