安陽も都市封鎖 「#上海疫情」が検索キーワードトップに

河南省安陽市でオミクロン株とデルタ株の両方が広まり、1月10日に都市封鎖が決定しました。安陽は今回の感染拡大で西安、禹州(うしゅう)に続き3番目に都市封鎖が実施された都市となりました。

防護服を着てリュックを背負った小学生が、濃厚接触者として隔離されています。これは河南省安陽市湯陰県育才学校の光景です。

1月10日、安陽市は都市封鎖を発表し、全市550万人に対し、外出と自動車の走行を止めるよう求めました。生活必需品の販売店を除き、すべての店舗が休業しなければなりません。安陽市は西安、禹州に続き、今回の感染拡大期において3番目に都市封鎖が行われた都市となりました。

安陽市当局は、8日以降、安陽市の陽性者数は84人となり、そのうち11人は湯陰県育才学校で発生したと発表しました。

このほか注意すべき点としては、安陽の新規感染者の中で少なくとも2人に感染したウイルスが天津のオミクロン株と同系列であることです。この点からも、安陽ではオミクロン株とデルタ株の両方が広まっていることを示しています。

河南省安陽市民の林さん
「このウイルス(オミクロン)は天津から来たもので、広まるスピードが非常に速い。今野菜を買おうと思っても、基本的にはすでに手に入らなくなっている。なぜなら今は休業から3日目で、ほとんど何も残っていないからだ。何もないのだ」

オミクロン変異株は潜伏期間が短く、感染拡大スピードが速いことから、中共当局が一貫して行っている「感染ゼロ政策」が果たしてオミクロン株にも効果を発揮するのかどうかが、国内外から大いに注目されています。

天津市と同様、安陽市でも北京行きの列車の切符の販売が中止されました。

天津市では引き続き感染が拡大しています。当局は1月11日12時の時点で、天津の今回の陽性者数が97人に達し、二つの居住区で合計6家族のクラスター感染が起こったと発表しました。15日の発表によると、1月8日から14日までの天津市の累計感染者数は181人となっています。一方で、公式データの信憑性を疑う声も上がっています。

感染者は天津や河南省などで激増していますが、2月4日から開催される北京オリンピックに影響はないのでしょうか。北京オリンピック組織員会は11日、北京の現時点での全体的な状況は今もコントロール下に置かれており、都市封鎖を採用する計画はないと発表しました。

1月14日24時の時点で、北京当局は市内で新たな感染者は見つかっていないと発表しています。

時事評論家の唐靖遠氏
「北京は関連情報を極力隠匿し、抑えている可能性が非常に高い。ある種の僥倖を心に抱いて、ここの種の控えめな管理対策を通じて、今の難局を乗り切れるよう願っている。もし(感染拡大を)抑えることができず、大流行が起こったとしたら、その時に北京当局が都市封鎖を採用するかどうか、さらにはオリンピックの延期を考慮するかどうか。これは彼らが直面せざるを得ない難題だろう」

また、11日にはインターネットに、上海でも感染拡大の兆候が見られたとの投稿があり、検索キーワード「#上海疫情(上海の感染状況)」が検索順位トップに上がりました。上海市政府は同日、「現在、関係者と環境についてスクリーニングを行っている」と回答しました。

上海市衛生健康委員会はその後、13日に5人の新規感染者が確認され、うち3人が静安区の飲食店のスタッフだと発表しました。また、上海の一部の場所では一時的に封鎖が行われ、静安区は中リスク地区に指定されました。

 
関連記事