NYタイムズ「中共は海外在住者も検閲対象に」

ニューヨーク・タイムズは先日、中共のインターネット検閲と対外的大プロパガンダに関する一連の手口を暴露する文章を再び掲載しました。中共安全部門は、海外在住の中国人にも検閲の手を伸ばし続けています。

ドイツの大学院で学ぶ23歳のジェニファー・チェンさんはツイッターを使用していますが、アカウントのフォロワーはわずか100人ほどで、ジェニファーさん自身も自分のアカウントは「見る専」だと思っていました。しかし、彼女が旧正月期間中に中国に戻って過ごしていると、警察が両親の家にいる彼女を探し出しました。ジェニファーさんは、過去の「私は香港を支持する」という投稿を行ったことを理由に派出所に連行され、投稿とアカウントの削除を命じられました。

豪州で学ぶある中国人学生も、故郷に住む父親からの電話に出たところ、相手は現地警察で、彼女のツイッターアカウントを削除するよう求められました。

また、台湾に住むある中国人留学生は、昨年インターネットで中国を批判したところ、両親が10日間失踪してしまったと明かしました。

ニューヨーク・タイムズは1月4日、2018年から中共は新たな運動を開始し、安全部門が最新の調査ソフトや公的記録、データベースを使って、中共の見解とは異なる意見を海外のSNSから発している個人をサーチ、追跡、特定していると報じました。中共は海外在住の中国人もターゲットに据えており、中国に住む彼らの家族を脅したり、中国に帰国した彼らを拘束したりして、投稿やSNSアカウントの削除を迫っています。

中共警察はさらに、SNSアカウントの追跡といった業務を第三者企業に委託しています。

ニューヨーク・タイムズは1月4日、中共当局から仕事を委託されている請負業者の話として、彼らは米国に住む中国人を専門に追跡していると報じています。さらにこの業者は、過去1年の間に調査を命じられた人たちの中には、米国に留学中の学部生や、米国籍を持つ中華系の政策アナリスト、中国で働いたことのあるジャーナリストなどが含まれていたと話しています。

欧州に住むジェニファー・チェンさんは中共から恐喝されましたが、ニューヨーク・タイムズの取材に対し、「これは危険なことではあるが、それでも私は一歩一歩歩むしかない。私は自己検閲し続けることはできないし、これ以上おじけづいているわけにはいかない」と答えました。

 
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