在日中国人作家の楊逸さん「共産党制度自体が邪悪」

日本で活躍中の中国人作家、楊逸さんは子供のころに一家で農村に下放され、過酷な幼年時代を過ごしました。楊さんは取材に対し、共産党の邪悪さを自身の経験を通じて語りました。文化大革命は終わっても、邪悪な中国共産党の制度はまだ存在しており、中国人に対する迫害も終わることはありません。

中国人作家の楊逸さん
「私の母はあそこで涙をぬぐっていました。その時の情景を私は今でも覚えています。(中共の)制度による人の迫害は終わっていませんし、いまだに続いています。今日も続いているのです」

日本大学教授の楊逸さんは1964年に黒竜江省ハルビン市に生まれました。留学のため1987年に来日し、2007年に文學界新人賞受賞。2008年には第139回芥川賞を受賞しました。日本語を母語としない作家として初めて芥川賞を受賞した作家としても知られており、その後は『金魚生活』『あなたへの歌』など多数の著作を精力的に発表し続けています。

「出身が悪かった」ために、文革中のある日、楊逸さん一家四人は突然強制的にバスに乗せられ、黒竜江省の蘭西(らんせい)という農村に運ばれました。このときから、いつ終わるとも知れない楊逸さんの流刑生活が始まりました。当時、まだ5歳半でした。

楊逸さん
「あれは1970年の旧正月を迎える前でした。1月は東北地方が一番寒くなる時期で、あのとき氷点下30℃近くにもなっていました」

流刑に送られる道中は身も凍るほど寒く、悪路のせいで大型バスが前方で転倒して道路を塞いでいました。楊逸さんたちは助けを待つしかなく、あやうく路上で凍死するところだったと言います。

楊逸さん
「大人は寒さのあまり足踏みしていました。母はありったけの布、布というか服ですね、私を温めるため、それをすべて私にかけました」

5歳の楊逸さんは寒さと眠気に襲われ、途中で母親に守られながら不安のうちに眠りました。二日目、バスはようやく蘭西の農村に到着し、目覚めた楊さんは目に映った景色に驚きました。

楊逸さん
「何年も放置されたボロボロの家があって、窓や入口は枠しか残っていませんでした」

中国人は年越しの際に年越し料理を食べる習慣があり、楊逸さんの母親はマントウを蒸して子供達に食べさせようとしました。しかしそれは、この極寒地では過分な望みでした。

楊逸さん
「母は前日の夜に生地をこねて発酵させ、それをオンドルの焚き口のところに置いていましたが、その生地はカチカチに凍ってしまったのです。母はそれを見て一人涙をぬぐいました。私は今もその様子を覚えています。本当に辛いことです」

楊逸さん一家にわずかに残されていた希望は、硬く凍り付いた生地と一緒に消えてしまいました。自身の出自が「黒五類(地主・富農・反革命分子・悪質分子・右派分子)」だったことについて楊逸さんは、中共がなにか政治キャンペーンを打ち出すたびに、自分の家は懲罰を受けてきたと語っています。幼い心には癒えることのない傷が刻まれ、中共の残忍でむごたらしい本質を知ったのでした。

楊逸さん
「ですからこれこそが、反人道性であり反人間性であり、彼らすべての行為なのです。文革の問題ではなく、共産党制度全体が邪悪だということです」

楊逸さん
「(中共の)制度が人々に対して行っている迫害は終わっていませんし、いまだに続いています。今日もまだ続いているのです」

楊逸さんはまた、中共は災害のときでも人命を顧みることはないとして、2008年の四川大地震で人々は未曽有の惨状に見舞われたが、政府の災害救助は遅かったうえ、支援物資の横流しなどさまざまな不正行為が横行したため、多くの人が落胆しました。楊逸さんは、2011年に東日本大震災が発生した際に被災地でボランティア活動に参加して、日本国民と政府との間に存在する信頼関係を目の当たりにした経験を挙げ、中国では想像できないことだと話しています。

楊逸さん
日本人と日本政府の間の信頼関係について、お弁当がなくなりそうになっても彼らは並んだまま待っている。なぜでしょうか。それは彼らが次のお弁当が運ばれてくると信じているからです。彼らは自分たちが餓死するのを政府が見殺しにすることはないと信じているからです。四川大地震のとき、救援物資が運ばれる度に道中で奪われました。一部の人は物資を輸送する際、最初の物資は自分の親戚に強奪させ、その次は他人に強奪させたため、庶民のところには届きませんでした。そのときに強奪しなかったら、生きられる保障はなかったのです。政府と人民の間に信頼関係はないのです」

楊逸さん
「今、中国国内ではまた都市封鎖が始まりました。この制度が存在し続けるなら、人間性に対する迫害は永遠に終わることはないのです」

楊逸さんは長い時間をかけて中国での経験を文章に凝縮し、天安門事件をテーマにして『時が滲む朝』を書きあげて芥川賞を受賞しました。楊逸さんは、さまざまな政治キャンペーンから現在行われている都市封鎖まで、そのすべてが人民の利益を無視して自分のことだけを考えて行われているとして、中国人に対する中共の迫害はずっと続いていると話しています。

 
 

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