欧州で防疫強硬策を実施も各地で抗議活動

本格的な冬を迎え、欧州の複数の国で新規感染者数が急増しています。なかでも、オーストリアとオランダの状況が特に深刻です。各国でさらに厳格な防疫対策が講じられていますが、市民からは大規模な抗議活動が発生しています。

オランダのロッテルダムでは11月19日夜、政府による防疫対策の強行に対し、数百人が抗議活動を起こしました。現場では、車を燃やしたり、花火を打ち上げたりする様子も見られました。

一方、警察は放水車を出動させてデモ隊に放水しました。さらには警官隊の発砲によって、デモ参加者4人が負傷し病院に搬送されました。

オランダ各地での抗議は続き、21日にも連続3日間市民と警察の間で衝突が発生しました。

オランダでは、11月13日から一部地域で3週間のロックダウンが実施されているほか、「ワクチン令」が出され、ワクチン接種を終えた人、もしくは検査で陰性だった人しか屋内の公共スペースに入れなくなりました。オランダでは新規感染者の数は、11月19日の一日だけで、2万1000人を越えました。

オーストリアでは11月22日から、これまでで最も長い20日間のロックダウンが行われることとなりました。さらにオーストリア政府は、来年の2月1日からワクチン接種を義務化することを明らかにしています。

20日、数千人がオーストリアの首都ウィーンに集まって抗議活動を行いました。オーストリアのワクチン接種人口は全体の約66%で、西ヨーロッパ諸国の中で最も接種率の低い国の一つとなっています。

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ドイツでも新規感染者が急増し、18日には新規感染者数が6万5000人を越えました。一日当たりの新規感染者数が過去最多となったため、当局は今回の感染拡大は全国緊急事態に相当すると表明し、都市封鎖の可能性を排除しないとしました。

同日、豪州のシドニーとメルボルンでも数千人の市民が街頭に出てワクチンの強制接種に反対の声を上げました。豪州では数週間にわたって、抗議活動が各地で続いています。

 
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