中国におけるNBAの歴史 スター選手が中共を糾弾

米プロバスケットボール協会(NBA)ボストン・セルティックス所属のスター選手による中国における人権侵害に反対する発言をめぐり、中国のソーシャルメディアで物議を醸しています。一方、セルティックは、NBAが数十年間かけて開拓した、高収益をもたらす市場から離れるつもりはないようです。

NBAと中国共産党政府との関係に、再び緊張が走っています。

10月20日、セルティックスに所属しているエネス・カンター選手はチベット弾圧をめぐり、中共の習近平総書記を「残忍な独裁者」と呼ぶ動画をソーシャルメディアに投稿しました。

NBAボストン・セルティックス所属 エネス・カンター選手
「中共の残忍な支配下では、チベット人の基本的な権利と自由は存在しない」

カンター選手の発言に対し、中国本土からは即座に批判の声が上がり、中国のソーシャルメディア・ウェイボー(微博)のセルティックスの公式ページには、同選手への処罰や謝罪を求める投稿が殺到しました。

今回の件により、NBAは中国において苦しい立場に追い込まれているものの、リーグは収益性の高い中国市場から撤退する予定はないものと見られます。

2019年のCNN Businessの報道によると、リーグの総収入の約80億ドルに対して、中国市場での収益は全体の少なくとも10%を占めており、2030年には20%にまで上昇すると予測されています。

NBAの試合は、1989年に中国で初めて放送されました。当時、NBAのコミッショナーであったデビッド・スターン氏によって後押しされました。

リーグはこれまで、バスケットボールコートの建設への支援、約10年間に渡る放送権の無料提供、試合への著名人やスター選手の招致など中国のスポーツ市場を開拓するため、数十年間の歳月と多額の資金を費やしてきました。

1999年のドラフト会議では、NBA初となる中国人選手・王治郅(ワン・ジジー)氏が指名され、その後もヒューストン・ロケッツの1位指名選手である姚明(ヤオ・ミン)氏をはじめ、中国出身の選手が次々とNBAに参入してきました。

中国人選手の加入により、中国でのNBA放送の人気は絶頂期を迎えました。

現在に至るまで、中国におけるNBAのサポーターはおよそ3億3千万人に達するとされています。

統計によると、中国でのNBAのサポーターは教育水準及び所得水準が高い19歳~30歳までの若者が大多数を占めます。

また、地域で見ると、一人当たりのGDPが高い上海をはじめ、東海岸の先進地域に集中しています。

また、同リーグは近年、中国において多くの新しい動きを取り入れています。

その一つが、2019年7月に中国インターネットサービス大手・騰訊控股(テンセント・ホールディングス)と独占的デジタルパートナーシップ契約を延長しました。契約金額は5年間で15億ドルに上り、これは5年前に同社が支払った金額の約3倍に相当します。

NBAはテレビ契約の他にも、数多くの中国の主要ブランドとパートナー契約を締結しています。

さらに、中国だけでも数万軒のNBA公認の店舗が、オフィシャルグッズを販売しています。

およそ15年前、米国のスポーツライター、ジャック・マッカラム氏は「中国は巨大なビジネスの可能性を秘めている一方で、恐ろしい人権問題が存在するため、大きな葛藤を抱えている」と述べています。

今回のカンター選手によるチベットへの支持を示した後に引き起こされた状況は、マッカラム氏の見解と一致していると考えらます。

近年、中国共産党政権による言論の自由に対する弾圧が強化されるなか、NBAは難しい立場に立たされているのかもしれません。

 
 

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