台湾 チェコと産業分野での協力覚書締結 経済関係深化

台湾は、チェコ共和国との連携強化を推進しています。台湾の経済視察団が首都プラハを訪問し、双方の経済関係を強化することで合意しました。中国共産党はこの動きに警告を発しています。

台湾の国家発展委員会は先月25日、プラハで開催された投資論壇開幕式及び産業分野での協力覚書署名式で台湾とチェコ共和国は経済関係を強化していくと表明しました。

台湾 国家発展委員会 龔明鑫・主任委員
「台湾はチェコ共和国にマスクと医療物資を寄贈し、チェコはワクチンを寄贈してくれました。我々は蔡英文総統が述べた『善の循環』の始まりを起こしました。我々はこの循環を経済分野にまで拡大するためにここに来ました」

龔明鑫(きょう・めいきん)主任委員の今回の参席は、中・東欧地域歴訪の一環として行われました。龔氏率いる経済視察団は、チェコへの訪問のほか、スロバキア、リトアニアを訪問しました。

龔氏の演説はチェコ内外からの支持を集めました。チェコのミロシュ・ビストルジル上院議長は、台湾との協力は自国の利益になると述べています。

チェコ上院議長 ミロシュ・ビストルジル氏
「我々は、台湾との協力関係を発展させることは、何も違反しておらず、私たちの主権と独立を確認していると確信しています。私たちの義務は、独立性を維持し、民主主義を支援する方法で行動することです」

ビストルジル議長は、民主主義の台湾への強い支持を表明しています。昨年には、台湾の立法院で演説を行い、北京語で「私は台湾人です」と述べました。

チェコ上院議長 ミロシュ・ビストルジル氏
「私は台湾人です」

これは、米国のジョン・F・ケネディ元大統領が西ベルリンで行った有名な対共産主義演説になぞらえたものであり、ケネディ元大統領はベルリン市民との連帯の意味を込め、ドイツ語で「私はベルリン市民です」と述べました。

ジョン・F・ケネディ元大統領
「今日、自由世界において、最高の栄誉は、私はベルリン市民です」

台湾の呉釗燮外交部長も27日からチェコを訪問しています。中共外交部は、この動きに対して警告を発しています。汪文斌報道官は定例記者会見で、「中国は自国の領土を守るために、必要な措置を取る」と表明しました。

中国共産党は民主主義を重んじる台湾を自国の領土と主張していますが、台湾が中共政権によって支配された歴史はなく、中共は台湾の政府関係者による他国への訪問に対して激しい反発を繰り返しています。

 
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