曽慶紅の形勢不利? 姪の会社がデフォルトで危機【禁聞】

曽慶紅元中共国家副主席の姪の曽宝宝が創設した花様年集団(ファンタジア・ホールディングス・グループ)では最近、デフォルト問題が発生しており、曽宝宝が数日前に行ったウェイボーへの投稿もさまざまな憶測を呼んでいます。評論家は、曽宝宝はかつて曽慶紅の権勢を盾にこっそりと蓄財していましたが、現在はまた曽慶紅とともに厄運に見舞われていると指摘しています。

「勝利を手にできなければ、滅亡から救い、生き残りを図ることはできない!」

これは映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』のポスターです。最近になってこの画像が、曽慶紅元中共国家副主席の姪の曽宝宝のウェイボー個人アカウントに投稿されました。

10月7日、曽宝宝が発した別の「敏感な投稿」が言外の意味を含んでいるとして、多くのネットユーザーの憶測を呼んでいます。

中国の「不動産企業上位100社」にランク入りしている花様年(ファンタジアグループ)にデフォルトが発生しました。10月4日に期限を迎えた2億ドルの債務が償還できなかったためです。

花様年傘下の不動産管理会社「彩生活」も、背景に国有資産を持つ碧桂園(カントリー・ガーデン)への売却を余儀なくされています。

米国在住の時事評論家 唐靖遠氏
「曽宝宝は中国の銀行から、この債務の利息を支払うための金を貸してもらえなくなっている。曽宝宝の投稿は明らかに習近平をほのめかしている。なぜなら、花様年が今見舞われている各種融資の苦境と、習近平が今不動産会社に行っている整頓は密接に関係しているからだ。曽宝宝の立場から見て、これは『立場が意思を決める』ということだ。なぜならそれが、彼女の蓄財を妨げたからだ」

中共の赤色の縁故ファミリー企業である花様年は今回、大きな災難に見舞われたのでしょうか。

米国在住の時事評論家 唐靖遠氏
「このウェイボーの投稿の背後には、曽慶紅の現在の形勢不利が反映されている。つまり、曽ファミリーの背景と勢力を持っているにもかかわらず、彼女の会社はすでに融資も受けられなくなっただけでなく、一部の優良資産を涙ながらにたたき売りせざるを得なくなったのだ。つまり、曽慶紅の影響力がすでになくなったということだ」

花様年の今年上半期の財務諸表によると、グループの総負債額はすでに129億ドルに達しており、少なくとも16億ドルのオフショア債務が期限を迎えています。

大紀元コラムニストで作家 王赫氏
「このことは、現在の中国の政局が不穏であることを示している。中国ではしばしば経済問題と政治問題が絡み合っている。だから今年の1月に、習近平が中共中央規律検査委員会全体会議の講話で、経済問題と政治問題が絡み合った企業に重点的に打撃を与えるべきだと述べた。花様年に今回発生したデフォルトは、経済面での問題ではなく、もっと深い原因がある可能性がある」

曽宝宝についてあまり知らない人もいますが、彼女の父親は、中国と香港のビジネス界の風雲児と呼ばれた曽慶淮(そう・けいわい)です。

彼女の叔父は、父親よりもっと有名な曽慶紅です。曽慶紅はこれまでに中共政治局常務委員、国家副主席などの要職につき、典型的な江沢民派勢力の一人として知られているほか、中共高官や富豪が先を争ってご機嫌を伺う対象でもあります。

大紀元コラムニストで作家 王赫氏
「曽ファミリーのもっと大きなバックグラウンドは、曽慶紅の息子の曽偉だ。彼は37億元で魯能集団の数百億元の資産を購入している。この件は数年前に調査されたが、最終的にはうやむやになった」

ここ数年、曽宝宝は曽慶紅という大樹にもたれかかって不動産会社を立ち上げ、1996年に花様年を創設した後は、2009年に香港で上場を果たしました。

その後、花様年は中国不動産企業トップ100に食い込み、曽宝宝自身も莫大な富を築きました。

現在、中共最高指導者層の権力闘争は、習近平派と江沢民派の間の闘争に集中しています。江沢民はかなり前から病床に伏しており、「生けるしかばね」のようになっていますが、曽慶紅ファミリーの勢力は以前からずっと深く隠されてきました。

大紀元コラムニストで作家 王赫氏
「現在のところ、曽慶紅ファミリーと彼らの経済的な実力、分野の拡大、その背後にある水はかなり深く、このネットワークはかなり大きい。曽宝宝の一件は単なるシグナルにすぎない可能性がある。もし習当局と曽ファミリーの矛盾が激化しているのなら、調査したのは曽宝宝だけではないだろう」

大紀元コラムニストで作家の王赫氏は、習近平は来年の第二十回全国人民代表大会で三期目を狙っており、曽慶紅はその前に習近平を引きずりおろそうと考えていると指摘しています。

大紀元コラムニストで作家 王赫氏
「もしこの矛盾や内部闘争が一定の程度に達したら、曽ファミリーに対する全面的な再調査が行われる可能性もある。これは双方によって決まることで、それらについて今観察中だ」

評論家は、曽宝宝の真の「暗黒の瞬間」はまだ到来しておらず、曽慶紅が逮捕されたその日に、彼女の将来は今よりももっと暗くなるだろうと考えています。

 
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