FB内部告発者が公聴会で発言「FBは自社の利益を優先」

10月5日、米議会公聴会に出席したフェイスブック内部告発者が、フェイスブックは自社サービスが青少年に与える悪影響を知っているにもかかわらず、改善を拒否したと証言しました。

FB社 元プロダクトマネジャー フランシス・ホーゲン氏
「議会は行動すべきだ。彼ら(フェイスブック)はこの危機を自分では解決できない」

元プロダクトマネジャーのフランシス・ホーゲン氏は10月5日に米議会公聴会に出席し、フェイスブックが公共の安全よりも自社の利益を優先していると指摘しました。

FB社 元プロダクトマネジャー フランシス・ホーゲン氏
「私が今日ここに来たのは、フェイスブックの製品が子供を傷つけ、分裂を煽り、我々の民主主義を弱体化させていると確信しているからだ」

37歳のホーゲン氏は、以前にも複数回にわたりフェイスブックの内情を明かしてセンセーションを巻き起こしましたが、10月3日にテレビ取材を受けた際に初めて自身の身分を明かしました。

FB社 元プロダクトマネジャー フランシス・ホーゲン氏
「私は大きなリスクを冒しながら出てきた。なぜなら私たちにはまだ行動する時間があると信じているからだ。私たちは今行動すべきだ」

ホーゲン氏が明かした話の中で人々が最も憂慮したのは、フェイスブック子会社のインスタグラムが青少年の心理に悪影響を及ぼしているという指摘でした。

フェイスブックの内部調査によると、少女の32%が自身のスタイルに不満を感じた時にインスタグラムがその感情をさらに悪化させると述べていることが明らかになりました。青少年はさらに、インスタグラムが焦燥感や憂鬱といった問題に拍車をかけているとも指摘しています。

米上院議員 リチャード・ブルーメンソン議員
「我々の子どもたちは被害者だ。現在の青少年は鏡の中の自分の姿を見た時、疑念と安全でないという気持ちを感じている」

一方で、フェイスブックはこの調査に関し具体的な行動を起こしておらず、調査結果も公表していません。ホーゲン氏は、公共の利益とフェイスブックの利益が衝突した場合、フェイスブックは何度も自社の利益を優先させてきたと述べています。

FB社 元プロダクトマネジャー フランシス・ホーゲン氏
「彼らは次世代の青少年を今の世代と同じように、インスタグラムに深く依存するようにしたいのだ」

上院議員
「子供たちをひっかけることによって?」

FB社 元プロダクトマネジャー フランシス・ホーゲン氏
「子供たちをひっかけることによって」

非難を受けたフェイスブックはこれより前に、ホーゲン氏が指摘した内容にはミスリードがあり、フェイスブックが青少年の社交面でプラスの作用を促進していることを反映していないと述べています。

米上院議員 リチャード・ブルーメンソン議員
「フェイスブックはこれを認めず行動を起こすことを拒否している。彼らは道徳的に破産している」

ホーゲン氏が公聴会に出席する前の日、フェイスブックとインスタグラム、チャットアプリのワッツアップは技術的な問題によって世界規模の障害が発生し、4日に同社の株価は4.9%下落しました。

5日の公聴会では上院商業科学運輸委員会の小委員会から参加した両党議員が、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOを非難し、公聴会に出席するよう促しました。

フェイスブックの内部告発事件が、米国政府がソーシャルメディアの大手に厳格な規制措置を講じる起爆剤になるのではないかとの見方もあります。

 
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