中国共産党の元幹部「中共は張り子の虎」

中国共産党(CCP)の体制内の元幹部が、米国に中共への働きかけを断念するよう促し、こうした希望は「甘い考えだ」と指摘しています。

蔡霞氏は中国共産党中央党校の元教授で、様々なレベルの中共幹部を教育する立場にありました。

現在、蔡霞氏は政権を批判する立場として、中共の指導力は見た目よりも脆弱であると指摘しています。

蔡氏は7月1日、中国共産党創立100周年の時に合わせて、論文「中国共産党から見た中米関係-内部からの視点」を発表しました。蔡氏は論文の中で「中共は米国を敵と見做しているが、米国は中国を競争相手と見做している」と述べています。

同氏は「こうした概念の違いが、全く異なる政策結果をもたらす」と指摘しています。

蔡氏は、数十年にわたる米国の中国との橋渡しは、中共の敵意を強化しただけだと述べています。

そして習近平総書記の指導の下、中国(共)はこうした関係はもはや役に立たないと考えているといいます。

昨年8月17日、蔡霞氏は共産党から追放されました。それは、蔡氏が習近平総書記を「マフィアのボス」と称し、党を「政治的ゾンビ」であると辛辣に批判したためです。「紅二代」である蔡氏は、共産党より除名され、退職金も取り消されました。

現在蔡氏は米国に住んでいます。蔡氏は、中国は見かけは強そうだが、実際は矛盾と自己不信に満ちていると考えています。

蔡氏は文章の中で「中国共産党は、空腹の龍の如き野心を持っているが、その中身は張り子の虎の如きである」と述べています。

また、米国政府に対し、「中共の突然の崩壊に備えておくべきだ」と促しています。

蔡霞氏の28ページに及ぶこの論文は、スタンフォード大学のシンクタンクであるフーバー研究所から出版されました。

〈字幕版〉

 
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