共産主義の影響を受けていない真の中国文化を発見

2021/07/03

伝統文化に魅せられ中国を訪れた西洋人が、現地で失望を経験しました。米国に帰国後、彼は夢見ていた真の中国を思いがけない所で見つけました。ジャレド・マドセンさんに話を伺いました。

普通の米国人は、中国哲学を読もうとは思いません。しかし、ジャレド・マドセンさんは稀な例外です。

マドセンさんにとって中国伝統文化は、遠い存在でも無関係でもありません。むしろ、その古代の知恵が彼に新しい視点を与えました。

神韻芸術団MC ジャレド・マドセンさん
「私は、高校生の時から、中国語を学び始め、中国伝統文化も学び始めました。とても魅了されました。儒教や道教の本を読んでいると、想像以上のことが書かれていました。そして1994年、 私は中国に行きました」

しかし旅行は、マドセンさんの計画通りにはいきませんでした。

神韻芸術団MC ジャレド・マドセンさん
「中国に降り立った瞬間、 目が覚めたような気がしました。『ああ、これが共産主義社会か!これは違う』と、ひどく失望しました。心が折れるようでした」

中国での経験は期待はずれでした。しかし最終的にマドセンさんは、北京ではなくニューヨークで、探していたものを見つけました。

マドセンさんは現在、 米国の中国古典舞踊団である「神韻芸術団」のMCを務めています。

マドセンさんはここで、共産党に染められる前の真の中国を発見しました。

神韻芸術団MC ジャレド・マドセンさん
「神韻のことを聞き、神韻を観ました。まさに私が最初から興味を持っていたものだと思いました。今まで頭の中で想像していたことを、舞台で表現することができ、その役を演じる人々を見ることができるのです。私は圧倒され、神韻に参加しなければと思いました」

神韻が演じる中国古典舞踊は、少なくとも3,000年前の中国皇帝の大宮廷にまで遡る古代のものです。

その古代の伝統から、マドセンさんは現代の科学技術では得られない答えを見つけました。

NTDキャスター ティファニー・メイヤー
「近代化の波が押し寄せる昨今、真の中国文化を推進することが重要だと考えるのはなぜでしょうか?」

神韻芸術団MC ジャレド・マドセンさん
「私たちは人との繋がりを失いつつあり、ロボットのようになってきています。誰もが感じていることだと思います。私たちは皆、携帯電話を持っていて、何でも調べられ、素晴らしいと感じています。しかし同時に、最近話題になっていますが、テクノロジーを排除するため、森に入る人たちがいます。彼らが求めているのは、『人間とは何か』ということなのです。このような深い疑問を、神韻公演を観るとわかると思いますが、私たちは探っているのです」

マドセンさんは、古典芸術は普遍的なものと考えています。ドイツ人でなくてもベートーヴェンの交響曲第九番を鑑賞できるように、中国人でなくても、神韻から感銘を受けることができるといいます。

NTDキャスター ティファニー・メイヤー
「古代中国の歴史と西洋の伝統には、多くの類似点や普遍的な価値観があるとおっしゃいました。どのような類似点があるのでしょうか?」

神韻芸術団MC ジャレド・マドセンさん
「神韻のステージで見られる最大のものの1つは、英雄の概念です。正義ある人間であるとはどういうことなのか、英雄であるとはどういうことなのか、悪者と向き合い、勇敢に前進することはどういうことなのか。これは私たちの心の奥底に常にあるものだと思います。私たちは皆、自分で何かを成し遂げ、前に進みたいと思っています。これは文化的なことではなく、ただ人間であるということなのです。驚嘆に値するほど、気分が高揚する公演です。そして人々の心に残るものです」

中国伝統文化は、 この1世紀の間、存亡の危機にさらされてきました。中国共産党が政権を取り、伝統を排除しようとしたためです。

知識人や学者を迫害し、寺院や歴史的な像など文化的遺物を壊し、全ての伝統的な考えを、封建的で未開なものと糾弾しました。

毛沢東の文化大革命で中国社会が混乱し、極左思想が破綻した後、中共は再び古代文化に目を向けました。

中国国民の民族的プライドを刺激し、全体主義思想を復活させるために利用しているのです。

NTDキャスター ティファニー・メイヤー
「中共も中国伝統文化を語っていますが、神韻が表現するものと何が違うのでしょうか?」

神韻芸術団MC ジャレド・マドセンさん
「(中共は)最近言い始めました。彼らが中国伝統文化を語る時、彼らはそれを利用して、最終的に共産主義を推進しようとするのです」

中共ウイルスのパンデミックで、1年以上中止していた神韻芸術団の公演が、近日再開しました。マドセンさんは、再び観客と共に古代中国に回帰する時が待ち遠しいと語ります。

神韻芸術団MC ジャレド・マドセンさん
「誰もが外に出たがっています。そして何かを見たいと思っています。パンデミックの時期、神韻を見たいと思っている多くの人に会いましたが、チケットを持っていたのに全てキャンセルされてしまったのです。つまり、社会への恋しさであり、1年以上家にいたために起こる外出欲求のような感覚だと思います。私の取り組み方がどう変わったのかについては、わかりませんが、とにかく今年は特別に興奮しています」

神韻芸術団は6月26日から、2021年ツアーをスタートしました。来年6月までに、米国、カナダ、欧州の各都市で巡回公演を行います。詳しい情報は、神韻芸術団の公式サイトをご確認ください。

神韻芸術団
https://www.shenyun.com/ (英語)
https://ja.shenyun.org/ (日本語 )