米政府 新疆「シリカ製品」の輸入禁止

米国土安全保障省は6月24日、中国の新疆ウイグル自治区の強制労働によって生産されたシリカ製品の輸入を禁止すると発表しました。これは中共政権が同自治区で国家ぐるみで行っている強制労働やその他の人権侵害に対するバイデン政権の継続的な取り組みの一環です。

米国土安全保障省のアレハンドロ・マヨルカス長官
「米国の全ての入港地の税関・国境警備局職員は直ちに合盛硅業(ホシャイン社)が単独又は共同で生産したシリカ製品を含む輸入品を差し止める」

米税関・国境警備局(CBP)は6月24日、中国のホシャイン・シリコン・インダストリー社及びその関連会社が生産したシリカ製品を対象に「違反商品保留命令(WRO)」を出しました。対象にはこのシリカ製品を使用した素材や商品も含まれます。シリカは、太陽光パネルや電子機器などの部品や他の素材を作るために使用される重要な原材料です。

米国土安全保障省のアレハンドロ・マヨルカス長官
「この命令を出したのは、国土安全保障省が、ホシャイン社がシリカ製品の生産に際して強制労働が行われている事実を示す確かな情報を入手したからだ」

マヨルカス長官は、米国はサプライチェーンにおける現代版の奴隷労働を容認しないとしたうえで、中共が新疆ウイグル自治区で国家ぐるみで行っている強制労働やその他の人権侵害について、信憑性の高い報告が増えていることに深い懸念を抱いていると述べています。

今回の命令はトランプ前政権が新疆ウイグル自治区での人権侵害に関係する中共の団体、高官、製品に対して行った制裁に続くものです。

米国土安全保障省のアレハンドロ・マヨルカス長官
「今回の違反商品保留命令は、強制労働をなくすというバイデン・ハリス政権の公約を実現することで、引き続き人権と国際労働基準を守り、国際市場でより公正な競争を促そうという私たちの姿勢を示すものだ」

ホシャイン社は、ポリシリコンの主要原材料を生産する世界最大のメーカーです。

今回の命令は太陽光発電産業に広範な影響を及ぼすと予想されます。中国のポリシリコンメーカーが支配権を握るこの業界は、新疆ウイグル自治区のホシャイン社が生産する素材に大きく依存しています。

米国の国務省、商務省、労働省も6月24日、新疆ウイグル自治区で進行中の人権侵害や強制労働に対処するための同様の措置を発表しました。

〈字幕版〉

 
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