中国の大学との共同研究活動を隠蔽した中国系元研究者の裁判が開始

米テネシー大学の元研究者が、米政府機関から研究助成金を受け取っていた一方で、中国の大学との共同研究活動について隠蔽した罪で起訴されました。6月7日、この件に関する裁判が開かれました。多くの研究者が同様の容疑を告発されたために逮捕されましたが、裁判にかけられたのは今回が初めてです。

アンミン・フー(胡安明)氏は、テネシー大学の元准教授です。フー氏は通信詐欺および中国での活動について虚偽の陳述をしたとして、重罪に問われています。事の発端は、フー氏がテネシー大学と中国の北京工業大学の双方で教員を務めていたことです。検察当局は、フー氏が中国との共同研究活動について隠蔽する一方で、テネシー大学での研究費として、NASAから助成金を受け取っていたと主張しています。

フー氏は中国で生まれ、後にカナダに帰化しています。フー氏は2011年に制定された、科学研究において中国共産党系機関に不透明な状態下で間接的に連邦資金が流れることを防ぐ法律により、米国の大学教授として初めて刑事告発された人物となりました。フー氏は容疑を否定しています。

米上院は6月8日、技術開発において中共を念頭に競争力を強化するために、2,500億ドル規模の包括的な法案を可決しました。この法案では、米政府が提供する研究資金の受領者が、中国やロシアなどの政府から資金を受け取ることへの規制を強化しています。

現在、米司法省は中共政権あるいは中共軍との金銭的なつながりを隠蔽していたとして、米国内の10人以上の研究者を起訴しています。この動きは、トランプ前政権下の2018年から展開されました。

 
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