サイパンの中国系企業 労働者の虐待で賠償判決

サイパン島で働く中国人労働者たちが、雇用主を人身売買と強制労働の容疑で提訴していましたが、判決が出されました。5月24日、米国の連邦裁判所は、被告の中国系企業に対し、7人の原告に591万ドルの損害賠償金を支払うよう命じました。

「ボイス・オブ・アメリカ」(Voice of America, VOA)によると、米国の北マリアナ諸島の連邦裁判所は、連邦法および現地法に基づき、香港上場のインペリアル・パシフィック・インターナショナル・ホールディングス(博華太平洋国際控股有限公司、Bohua Pacific International Holdings Limited)に対し、7人の中国人労働者に295万ドル以上の損害賠償金および同額の懲罰的損害賠償金を支払うよう命じました。

インペリアル・パシフィック・インターナショナル(BPIHL)社は、サイパン島でカジノ建設を承認された唯一の不動産開発業者であり、同社はカジノ建設のために中国の建設会社を複数雇っています。

同社は、中国人労働者を合法的な一時就労ビザではなく「観光」ビザでサイパン島に呼び寄せた後、パスポートを押収しました。 仕事で負傷しても、労働者は治療を受けられないだけでなく、補償を求めることもできないといいます。

原告の中国人労働者7人の弁護士によると、訴訟には2年半の時間がかかりました。当初は労災訴訟でスタートましたが、後に悪質な事件であることが判明しました。

 
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