「新疆はまるで戦乱の国」元中国企業幹部の体験談(完)

前回に引き続き、今回も元中国企業幹部、王さんが2017年に新疆ウイグル自治区で半月の間、体験したことをお伝えします。報道をご覧ください。

元中国企業幹部の王さんは、新疆に出張する前、新疆ウイグル自治区に行くと、青い空と綺麗な水、甘いハミウリを味わうことを楽しみにしていました。しかし、王さんが目にした新疆はまるで戦場のようで、当時を振り返ってみると今だに恐怖を覚えると述べています。

元中国企業幹部の王さん
「私は用事のため、ある県政府の共産党書紀に会いに行ったところ、初めて見た光景にショックを受けた。なんと、政府庁舎の正門前に戦車が一両停まっていた。戦車の上には数人の兵士が座っていた」

さらに、新疆ウイグル自治区の住民が区外に行くと、現地警察に検査され、個人情報を登録しなければならないといいます。

元中国企業幹部の王さん
「新疆の財政局長と接触したことがある。彼が上海に出張したときのことだが、上海の公安(警察)は3分以内に彼が泊まるホテルに駆けつける必要があり、これは国の決まりだという」

王さんが新疆ウイグル自治区を離れるとき、空港では荷物検査のほか、USBメモリのファイルまでチェックされたとといいます。。王さんが使用していたファーウェイ製の携帯電話はチェックされませんでしたが、帰宅した後しばらく経ってから、新疆で撮影した写真が消えていることに気づきました。

元中国企業幹部の王さん
「出張にはファーウェイの携帯を持って行った。現地で多くの写真を撮ったが、全部密かに撮ったものだ。それが全部消えた。家に戻ってから、家族に写真を見せようと探してみると、消えていた。誰も私の写真を削除していないのに、消えていた」

王さんはありえない話だと思い、それ以降ファーウェイ製の携帯には不正アクセスにより情報を窃取するための「バックドア」が仕込まれていることを信じるようになったと話しました。

王さんは、新疆で驚きと恐怖の体験をしました。自身が身をもって体験したことを共有することで、中共の高圧的な統治下に置かれている新疆の人々の人権や自由の問題について、より多くの人に理解してもらいたいと考えています。

 
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