中国で若者の徴兵拒否が頻発 軍の戦闘力に疑問の声【禁聞】

中国で兵役を拒否する若者が増えていることが分かりました。安徽省で最近、大学生一人が兵役を拒否したために処罰されたと報じられました。アナリストは、中国の若者が兵役を拒否するのは複数の理由があるからだと指摘しています。

中国で若者が兵役を拒否するケースが相次いでいます。安徽省合肥市蜀山区(しょくざん-く)政府は4月2日、昨年、新疆軍区に配属された安徽省農業大学在学中の劉帥(りゅう・すい)さんが、部隊に到着して二日目に除隊を希望し、軍は説得を試みたものの最終的には劉帥さんを辞めさせたと通達しました。

蜀山区徴兵弁公室は劉帥さんに対し、罰金約4万6000元(約77万6000円)を科したほか、3年間は政府機関や事業機関、国有企業への就職と自営業を禁止したほか、2年間の復学の禁止と出国の禁止も命じました。さらに劉帥さんの戸籍には「兵役拒否」との記載が永久に残ることになりました。

4月4日、中共メディアは劉帥さんを「反面教師」として、この件を大々的に報じました。

時事評論家の鄭浩昌氏
「今の若者のほとんどは一人っ子なので、昔のように兄弟がいる家庭のように苦難に堪えることはできない。この点が一つ。二つ目は、中共軍の腐敗が相当深刻なレベルに達していて、卒業したばかりの若者が憧れていた世界と、この暗黒社会に入ってきた時のギャップが大きすぎる点だ」

劉帥さんのほかにも兵役を拒否した青年がいます。2月22日、河南省汝州市の2000年後(2000年代生まれ)の青年も兵役を拒否したために通報されました。課せられた罰則は劉帥さんとほぼ同じです。

2月18日には陝西省漢中市南鄭区の劉文傑さんも兵役を拒否したことで7万2000元(約122万円)の罰金の支払いを命じられたほか、信用失墜名簿などに名前が記載されました。

さらに1月から2月上旬にかけて、山東省カ沢市、安徽省界首市、河南省長葛市、海南省陵水リー族自治県、安徽省宿州市、甘粛省隴南市(ろうなん-し)、山西省浮山県、陝西省西安市などでも兵役拒否が起こり、拒否した若者が処罰されました。

同様のことは上海市、浙江省、江蘇省、湖北省、福建省、甘肅省、広西チワン族自治区、江西省などでも発生しています。

中国メディアの報道によると、2019年には河北省だけで16件もの兵役拒否が起きており、2016年は21件発生しています。

鄭浩昌氏
「このような結果は中共の一人っ子政策や腐敗政治、そして軍隊を故意に美化する宣伝活動によって作られたのだ。中共は当然ながら、自分の内部から原因を見つけることはできないため、強硬手段に出るのだ。牛が水を飲みたがらないのに、頭を押さえつけて無理やり飲ませようとしたら、反発されるに決まっている。もし有事となれば、このことは中共軍の戦闘力を大きく損なうだろう」

山東省の退役軍人である王さんは、若者が兵役につきたがらないのは、退役軍人の待遇の悪さにも関係していると述べています。

山東省の退役軍人の王さん
「例えば私の場合だが、私は退役後の待遇問題を反映するために陳情した。そうしたら1年7か月の刑を科された。私たちは北京に行って陳情した。国にも陳情し、事実を反映した。そのことで地方官僚の行政成績に傷がついたので、罪を着せられ、監獄に放り込まれた。だから兵士になるならないという話について多くを語りたくない。だが私の子どもには、兵士になるのは勧めない」

大連の元警察官、劉暁斌(りゅう・ぎょうひん)氏は、兵役につきたくないという中国の若者の覚醒は、多くの国民の覚醒でもあると考えています。

大連の元警察官、劉暁斌氏
「中共の統治するこの国は、人民の国ではなく党の国であり、官二代、官三代といった少数の既得権益者の国だ。いっぽう我々のような人民、一般庶民は何だろうか。(既得権益者の好きなように刈られる)ニラであり、彼らが搾取するための道具でもある。だから私は、多くの人が覚醒して、この党のために命を売り払うのを拒否するようになると考えている」

中共軍報に2017年2月、一部の青年は兵役から逃れるために、ピアスの穴を開ける、刺青を入れる、耳の聞こえないふり、目の見えないふり、まっすぐ立てないふりをするといった策を講じているとする記事が掲載されました。

劉暁斌氏
「中共が今、あの国を負かしたいとかこの国をやっつけたいとか、台湾を武力統一するとか叫んでいるけれども、実際にはわめいているだけだ。本当に戦争が起きたら、中共の滅亡は目の前だ」

香港の軍事評論家、黄東(こう・とう)氏はアップルデイリーに対し、「戦争のリスクが高まり、独立思考を持った若者が戦争で犬死するかもしれないという問題に直面した時、兵役に就くのを自分もその家族も拒むだろう。もし戦争が勃発したら、当局は大規模な徴兵を行うだろうが、もっと大きく反抗される可能性がある」と述べています。

 
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