ファウチ氏 マスクに関するアドバイスを変えた理由を説明

米国の感染症対策トップのアンソニー・ファウチ博士はパンデミック発生の当初、マスク着用の必要はないと発言していましたが、その後二重マスクを推奨したり、発言が二転三転しています。

米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は、パンデミック期間中の公衆衛生アドバイスを変えたとして、繰り返し批判されてきました。

パンデミックが発生した当初、ファウチ氏は米CBSの番組「60 Minutes(シックスティー ミニッツ)」でのインタビューに対し、マスクを着用する必要はないと答えていました。

CBS主任医療特派員 ジョナサン・ラプーク氏
「確信があるのですか?人々はこの類いの話をとても注意深く聞いていますよ」

米国立アレルギー感染症研究所所長 アンソニー・ファウチ氏
「現在、人々はマスクをして歩くべきではありません。マスクをして歩く理由はありません」

この発言の後、ファウチ氏は3つのことが変わったと米ケーブルニュース局MSNBCに語っています。ファウチ氏は、マスクが不足することを懸念していたと言います。また、医療従事者にマスクを確実に行き渡らせたかったため、病院外でマスクが機能するかどうかわからなかったためだと述べています。

その後、ファウチ氏は「マスクが病院外での感染防止に効果的であるという重要なデータが見つかった」と発表しました。また、感染者数のうち、無症状患者からのものがどの程度かはわからなかったとしています。

MSNBCとのインタビューの中でファウチ氏は、「ワクチン接種を受けた人でも予防措置をとる必要がある」と述べています。また、「人混みを避け、マスクの着用を続けるべきである」「ワクチンを接種した人がウイルスを拡散するかどうかはわからない」としています。

共和党のランド・ポール上院議員は医師でもあり、ファウチ氏に対する批判者の一人です。

ポール議員はファウチ博士から出された最新のアドバイスに対し、Twitter上で「ファウチは100年にわたるワクチン科学を無視し続けている彼の唯一のテーマは、たとえそれが意味のないものであっても、『私の言うとおりにしなさい』ということだ。回復した人やワクチンを接種した人は普通の生活に戻れる。食べて、飲んで、働いて、学校を開いて」と述べており、「小賢しい暴君はもうたくさんだ!」とツイートしています。

 
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