イェール大学の中国系米国人を殺害した容疑者を指名手配

米連邦保安局がレッドノーティスを要請

米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究員・潘勤軒(はん・きんけん)が、イェール大学の学生・蔣凱文さんを射殺した疑いで現在指名手配されています。警察当局は潘勤軒が中国に逃亡した場合は、国際刑事警察機構(ICPO)と米国務省が身柄の引渡しに協力すると表明しました。

米連邦保安局(The U.S.Marshals Service)が国際刑事警察機構(インターポール)に要請した「レッド・ノーティス」によると、29歳の潘勤軒は中国上海出身の中国系米国人でマサチューセッツ工科大学の研究員です。

警察側は潘勤軒をイェール大学大学院の学生蔣凱文(ケビン・ジャン、Kevin Jiang)さんを殺害した罪に加え、第二級窃盗罪で訴追しました。

今年2月6日、蔣(ジャン)さんはイェール大学の所在地ニューヘブン市で射殺されました。蔣さんは数回銃撃を受け、自車の前に横たわっていました。

蔣さんは米国で生まれ育ち、陸軍と州兵に加入した経歴を持っていました。

殺害される1週間前に蔣さんは交際相手であるイェール大学の学生ペリーさんにプロポーズしたとされています。

マサチューセッツ工科大学の関係者は、容疑者の潘勤軒とペリーさんが同時期にマサチューセッツ工科大学に在学した時期があると述べまています。二人は今年の3月にマサチューセッツ工科大学のダンスパーティーで会話による何らかのやりとりをしていたことが分かっています。

警察当局は両者の関係について明らかにしておらず、殺害事件の動機につながったかについても公開していません。

今年の2月から3月にかけて、警察は数回わたって潘勤軒指名手配の令状を発行しており、懸賞金も5,000ドルから10,000ドルに引き上げられました。

警察は、潘勤軒が武器を所持している可能性があり、非常に危険であるため一般の市民は自身だけで逮捕しないよう呼びかけています。

3月1日、米連邦保安局は米国全土に及ぶ範囲で捜査活動を行うと発表しました。

最近、警察は潘勤軒が米国を離れたかどうかは不明となっており、中国に逃亡した場合、国際刑事警察機構と米国務省が身柄の引渡しに協力すると表明しています。

 
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