アジア系へのヘイトクライム? ニューヨークの加害者は2002年に母親を殺害

ニューヨークでアジア系住民が襲われた事件で、3月31日、犯人が逮捕されました。ニューヨーク市警察は捜索に協力してくれた市民のおかげだと感謝の意を述べています。

今週初め、アジア系の高齢女性が教会に行く途中、こちらの建物の前で襲撃され、病院に運ばれました。犯人は近くのホームレス・シェルターに住んでおり、最近明らかになったのは彼が仮釈放中だったということです。犯人は2002年に自身の母親を殺害していました。

犯人は38歳のブランドン・エリオットという男で、女性に近づき、突然彼女の腹部のあたりを足蹴りしました。女性が地面に倒れた後も蹴り続けました。その後、男は立ち去りました。事件の一部始終を目撃していたビルのスタッフは、犯人が立ち去った後ドアを閉めました。

報道によると、最近のアジア系住民へのヘイトクライムは、加害者の多くがホームレスです。3月31日、ニューヨーク市長のビル・デブラシオ氏は「警察がホームレスへの対応を担当しなくなったため、今後これらの攻撃を防ぐために何ができるのか」という質問を受けました。

ニューヨーク市長 ビル・デブラシオ氏
「ホームレスサービス局(DHS)が主に対応していく。そして、すべての機関に協力してもらい、この問題に対処していくつもりだ。覆面捜査官も導入され、厳重な取り締まりを行っていく」

また同日、ニューヨーク市警察(NYPD)のダーモット・シェイ本部長は、刑務所から出所した後のサポートが不十分であることが、このような事件が発生した原因であると非難しました。

NYPO本部長 ダーモット・シェイ氏
「釈放された人々をホームレス・シェルターに入れるのは、問題を引き起こす原因となる。セーフティネット、そして彼らへのケアが必要だ」

ビルのスタッフが傍観していただけで、暴行を止めなかったことに多くの人がショックを受けました。彼らは事件後停職処分を受けたと報じられています。標的となった65歳の女性は、骨盤を骨折する怪我を負いました。現在は安定した状態にあるとのことです。

 
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