習近平氏娘の個人情報漏洩事件の「主犯」が酷刑を受ける

中国の習近平総書記の娘・習明沢氏の個人情報漏洩事件が現在もなお関心の的となっています。中国の情報サイト「悪俗ウィキ」ウェブサイトを運営するメンバーの24人が不当に有罪判決が受け、「主犯」に指定された牛騰宇さんには懲役14年、罰金13万元の判決が下されました。牛さんの母親は息子が逮捕された後、警察当局から独房への監禁、全裸写真の撮影、火責め、吊るし責めなどの拷問を受けたことを明らかにしました。

習近平氏の娘・習明沢氏の個人情報が2019年の上半期に中国国外で運営されている情報サイト「支納ウィキ」に投稿されました。その後「悪俗ウィキ」がリンクを共有したため、警察の取り調べを受け、悪俗ウィキの多数のメンバーが当局により逮捕されました。昨年12月30日、広東省の地方裁判所により悪俗ウィキの管理者・牛騰宇さんが主犯に指定され、騒動挑発、プライバシーの侵害および違法な事業経営などの罪に問われ、懲役14年、罰金13万元(約218万円)の判決を言い渡されました。このほか、未成年者9人を含む23人のメンバーもそれぞれ有罪判決が言い渡されました。

最近、牛騰宇さんの母親は、外部に知られていない今回の情報漏洩事件に関する内情について明らかにしました。

牛さんの母親によると、息子は2019年8月22日に自宅から連行され、その後広東省茂名市第一看守所に勾留されていました。同年10月になって、息子の失踪に気づいたといいます。

牛騰宇さんの母親
「4か月も過ぎてから、息子が佛山市南海区の看守所に秘密裏に収監されていることを知った。人から息子の部屋番号は623号室で、秘匿名がMM20という恐ろしい場所に監禁されていて、息子は拷問を受けていたと教えられた」

のちにようやく面会が許可され、弁護士が牛さんと面会しました。弁護士からは、息子が吊るし責めの拷問を受け、身体に障害が残ってしまったと知らされました。

牛騰宇氏の母親
「弁護士は、息子の腕にはタバコで焼きを入れられた痕があり、足からは膿が流れており、何かを注射されたようだったと言った。ショックを受けさせないために親族には言わないようにと言われたそうだ。これが一人目の弁護士の話で、二人目の弁護士は息子が書いたメモを持ってきた。メモには息子が吊るし責めの拷問を受けたと書いてあった」

警察当局は牛さんに罪を認めさせるために、牛さんを辺鄙な田舎の民家に監禁しただけでなく、全裸写真の撮影、火責め、吊るし責めなどの拷問を行いました。

牛騰宇氏の母親
「息子にいわゆる犯罪経緯を書くよう強要したが、息子は『私は無罪だ。何を書けと言うのか』と返した。息子を吊るし責めで拷問し、食事を与えず、失神したら、冷たい水を顔にかけて起こし、殴り続ける。睡眠を剥奪し、生理食塩水を注射した。さらにひどいことは、陳という警官が息子を裸にし、汚い言葉で侮辱した」

牛さんが罪を認めないと、警察は拷問の方法を変え、牛さんを苦しめました。牛さんが昏迷状態となると、警察は電気警棒で強制的に目覚めさせ、主犯であることを自白させました。

牛さんの母親は、息子は習近平家族に関する情報をネット上に投稿しておらず、何も悪いことをしてないと強調し、茂名市警察当局は国外にいる支納ウィキのメンバーを逮捕できないため、国内にいる24人の若者を「スケープゴート」として利用し、手柄としていると述べています。さらに、事件を引き受ける弁護士は弁護士免許を取り消すと脅迫されているため、すでに弁護士を6人も変えています。牛さんの母親自身も、息子の無実を主張したため、殺害脅迫を受けているといいます。

 
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