中共地元当局者が「貧困家庭」を慰問で物議を醸す 見せかけの「貧困削減」政策

近年、中国共産党が重要な政策として提言してきた「貧困扶助」政策は見せかけの政策であると繰り返し指摘されてきました。最近、山東省当局の関係者らが「貧困家庭」を慰問した時の写真がネットユーザーの間で物議を醸しています。この「貧困家庭」には3つの寝室が付いており、棚には茅台酒や五糧液(ごりょうえき)などの高級酒が飾られていました。実際、中国には政府からの援助が与えられていない貧困家庭が多くあります。

2月3日、山東省青島市城陽区棘洪灘地道の共産党工作委員会及び弁公室の関係者らは、地域の貧困家庭を訪問し、慰問品を届けました。4人の関係者らがある老人宅を訪れた時の写真が公開されました。老人宅の棚には茅台酒や五糧液などの高級酒が置れており、ネットユーザーの間で物議を醸しています。その後、ネットユーザーにより、慰問された老人の身元が調べられ、老人の子供らが共産党の幹部であることが明らかにされました。

ネットユーザー呉さん
「彼の(中共)のいわゆる『標的型貧困救済』も偽りだ。貧困家庭自体が偽装されたものであり、この現象は全国各地で発生している。一部はコネを使って『貧困家庭』になっている。なんだかんだ言ってもすべてが偽りだ。この政府自体は嘘つきな政府だ」

実際、中国の多くの貧困家庭は政府から援助が与えられていません。例えば、江蘇省無錫市の市民呉さんは強制立ち退きに遭い、家の財産が全て没収されました。呉さんの双子の息子は早産で生まれたため、長期にわたる薬の服用が必要でした。医療費を支払うことができず、地元政府に援助を求めましたが、政府からは無視され続けています。

江蘇省無錫市の市民 呉さん
「現在、日々の食事にも困っている。子供の薬も切れている。昨日、梁渓区の陳情局の貧困扶助担当者が来て、息子の薬などいろいろ撮影してから帰ったが、それ以降私をブロックしている。私は政府のヘルプホットラインに電話したが、いまだに返事がない。2020年には国民誰一人として欠けずに貧困状態から脱却させる「小康(ややゆとりのある)社会」が全面的に実現できると習近平が言ったのではないか。なぜ、我々は(その小康社会から)漏れているのか」

浙江省杭州市の市民李さんは、工場で放射線に被ばくする事故に遭いました。しかし、医療保険金と労働災害保険金を受領できないため、北京に陳情に行きましたが、返って生活保護手当も取り消されました。

浙江省杭州市の市民 李さん
「私は本当に貧しい。私は放射線に被ばくし、夫は殺害された。彼ら(中共)は生活保護手当も取り消した。汚職官僚は私の生活保護手当さえも横領し、北京に陳情に行ったら、一銭も与えないと言われた。病院も検査と治療をしてくれない。さらにひどいことに職場での事故なのに、労働災害保険金も受領できない」

数か月前、江西省萍郷市(へいきょう-し)経済開発区の共産党工作委員会の関係者らが、地元の「貧困家庭」を慰問したことが報道されました。掲載されている写真には、「貧困家庭」の内装が豪華に飾られている様子が写っています。

 
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