WHOの中共ウイルス調査では収穫皆無

中共は国内で弾圧を続け 米国に責任転嫁する

中共ウイルスの起源解明のために1月29日に武漢入りしたWHOの調査チームが、2月10日帰国の途につきました。9日に現地で開いた記者会見で調査チームは、武漢ウイルス研究所からウイルスが漏洩した可能性は極めて低いと発表しました。

中共ウイルスの発生源を調査するために中国を訪れていた世界保健機関(WHO)の国際専門家チームは2月9日、記者会見を開きました。調査団を率いるピーター・ベン・エンバレク氏は、「今回の調査には2つの目的があり、第一に2019年12月、中共ウイルス感染の発生源とされる武漢で何が起きたのか、第二に、この感染拡大はどのようにして起き、どのようにして人に伝染したのかだ」と述べました。

エンバレク氏は、2019年12月以前は、武漢やその他の都市と、中共ウイルス感染の大規模な発生との関連性はないという中共側の見方に合意し、「武漢が、中共ウイルスの発生源であると証明できる確実な証拠はない」と示しました。

また、「2019年12月以前は武漢やその他の地域と、中共ウイルス感染の大規模な発生との関連性を示す証拠は見つからなかった」と述べました。

2019年末に武漢で中共ウイルスが発生して以来、複数の手がかりから、中共ウイルスは武漢ウイルス研究所から流出した可能性があるとされていました。しかし、今回調査団が出した結論では華南海鮮市場に焦点を当て、武漢ウイルス研究所については触れませんでした。

WHO専門家チームの調査が武漢で行なわれていた2月7日、李文亮医師の死去から1年を迎え、「烈士陵園」を参拝した地元の人々は、「烈士名録」の李文亮氏の名前が見えないよう覆いで隠されているのを発見しました。この情報が広がりネットユーザーの強い反発を招いたため、当局は急遽遮っていたものを撤去しました。

中共ウイルス感染拡大から1年が経った今も、中共は李文亮氏や張展氏などの内部告発者を抑圧し続けています。しかし、李文亮医師は、良心の象徴として、多くの中国人の記憶に残っています。

中国武漢市住民/Li Pan(2021.02.06)
「彼は内部告発者だと言われているが、彼は本当にその称号に値する人だと思う。ウイルスのことを公にしたことは、とても勇気の要ることだ。声を出せば大きな影響を与えてしまう可能性があるからだ」

崔天凱駐米中共大使は7日、ウイルスの発生源は米国の可能性があると再びほのめかしましたが、米上院議員のマーシャ・ブラックバーン氏は8日、彼の主張は嘘であると反論しました。

WHOが発表した「結論」に対して、マイク・ポンペオ前国務長官は同日に反駁(はんぱく)しました。退任前の1月12日、米国務省は報告書を発表し、全ての証拠が中共ウイルスは武漢ウイルス研究所から流出した可能性が極めて高いことを示しており、早くも2019年の秋には同研究所の複数人に感染症状が現れていたと信じていると指摘しました。

 
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