動画サイト投稿者が貧困で死亡 隠匿にやっきになる中共当局【禁聞】

中共当局が「全国のすべての貧困県が貧困から脱して汚名を返上」と発表したあと、四川省涼山イ族自治州(りょうざん-イぞく-じちしゅう)の動画配信者「墨茶」(ぼくちゃ)さんが貧困と病気によって亡くなりました。官製メディアはその後すぐに「墨茶」さんが犯罪者であるかのような報道を行って、「貧困者の存在」の打ち消しに躍起になっています。あるネットユーザーは、政府系メディアが迅速に対応した理由について、墨茶さんが貧困によって死亡したことが明らかになったら、中国の「小康社会」のイメージが崩れるからだと指摘しています。

昨年3月12日、中共国務院が開催した貧困撲滅に関する記者会見の中で、貧困者扶助弁公室の劉永富(りゅう・えいふく)主任は貧困者とそうでない人を分ける境界線は年収4000元で、衣食の心配がなく、基本的教育が受けられ、医療保障や住居保障などがあることだと発表しました。

昨年11月に四川省政府は、全省の全面的な貧困脱出が実現したと発表しており、今年1月にも中共政府系メディアは中国の貧困県はゼロになったとして、人類の貧困撲滅の歴史における中国の奇跡だと報じました。

しかし、それから2か月も経たずに四川省涼山イ族自治州のゲームライブ配信者「墨茶」さんが貧困と病気のために借家で亡くなったことが明らかになりました。

「墨茶」さんが暮らしていた四川省大涼山(だいりょうざん)地区は中国の貧困地域として知られています。墨茶さんは中国の動画共有サイト・エンターテイメントコンテンツ企業bilibili (ビリビリ、 中国語: 哔哩哔哩 )の投稿者でしたが、健康上の問題によって仕事に就くことができないため、友人の支援でコンピューターを購入し、動画の投稿で生計を立てていました。墨茶さんは2020年2月からbilibiliへの投稿とライブ動画配信を開始し、95本の動画のうち28本がゲームライブ配信編集動画で、残りの67本が自身の日常生活に関するものでした。

幼少時に両親から捨てられた墨茶さんは祖母と寄り添うように生きてきましたが、祖母が亡くなってから生活はさらに困窮しました。インスタントラーメンばかり食べる生活が長く続いたことから糖尿病を患い、つづいて腫瘍も発症しましたが、治療費が出せなかっため孤独死しました。

墨茶さんが亡くなったという情報は一時、微博(ウェイボー)の検索ワード上位にあがりました。1月19日、墨茶さんの友人がコミュニティに「墨茶は今月上旬(具体的な日時は不明)、貧困と病気によって残念ながら亡くなりました。墨茶さんに心からお悔やみ申し上げます」と投稿しました。

墨茶さんの訃報が多くの人から注目された理由について、あるネットユーザーは、墨茶さんの死因は糖尿病性ケトアシドーシスで、つまり餓死したからだと投稿しています。

1月23日、四川省共産党委員会の機関紙「四川日報」の傘下メディア「川観(せんかん)新聞」は、墨茶さんが「人間嫌い」で「乱れた食事を摂り怠惰な生活を送っていた」ことをほのめかす報道を行いました。官製メディアは墨茶さんの家庭は「貧困世帯ではない」と特に強調しました。

中国在住の藩さん
「言葉もない。これを全部嘘だと言うなら、なんといっていいか分からない。そうでしょう?この人の死亡で、彼の貧困と病気が証明された。この人は薬を1錠ずつ買っていた。どうやって詐欺を働いたと?誰の金をだまし取ったと?中国人の命は虫けら当然だ。すべての命、すべての納税者の命は、このような政権の統治下にあっては虫けらだ。あなたがそれ(中共)に価値を創造してやることができないと、彼らはあなたのことを何とも思わない」

あるインターネットユーザーは、官製メディアが墨茶さんの貧困を打ち消そうと躍起になっているのは、墨茶さんが貧困により死亡したことが、中国の小康社会の調和のとれた「繁栄」を乱すからだと指摘しています。

中国在住の藩さん
「あまりにもひどい状態だと、彼らは偽造しねつ造する。事実を隠した。そうしょう?この件は(中共が)弁明できないことだからだ。一人の命がこのようにして消えた。しかもこんな貧困の中で失われてしまった。だから社会から大きな反響があった。彼らはなかったことにしたいのだ。政府の犯罪はこの社会の最大の根源だ。なぜなら政府が行う措置は、非常に多くの分野に反映される。だからこの社会、この国が非常に大きな危害を被る」

カナダ在住の中国人作家、盛雪氏は「中国の貧困扶助はすでに産業として成り立っている。この貧困扶助産業チェーンは、たくさんの中共腐敗官僚を養っている。中共というこの独裁集団のもとでは、それは単なる実績作りのためのメンツ・プロジェクトに過ぎない」と述べ、現在の中国には数えきれないくらいの「墨茶」さんが隠れているはずだと指摘しています。

盛雪さん
「表に出ないこうした人たちは、通常は人の目に触れることがない。なぜなら中共というこの体制は、外部の人にその権力の核心が見せたいものだけを見せるからだ。だから墨茶さんのような人はたくさんいるはずだ。彼は特殊な方式でインターネットから声を発することができ、ほどほどに人気もあったから、彼の経歴や経験が世間の目に触れたにすぎない」

盛雪さんは、このような話は枚挙にいとまがなく、「墨茶」さんは決して最後の一人ではないと述べています。

 
 

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