「FacebookのCEOは私を説得できなかった」豪財務相 テック大手への規制法案

大手ハイテク企業が自社のプラットフォームに掲載するニュースコンテンツに使用料を支払うべきかどうかをめぐり、各国が注目しています。オーストラリア政府は先日、FacebookのCEOとの会談を行いましたが、今のところザッカーバーグ氏はオーストラリア政府に立場を変えるよう説得できていないようです。

オーストラリアのジョシュ・フライデンバーグ(Josh Frydenberg)財務大臣とポール・フレッチャー(Paul Fletcher)通信担当大臣は先週、FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏と会談し、オーストラリアが近々予定している、大手テック企業が自社のプラットフォームに地元メディアのニュースコンテンツを掲載する際に使用料を支払うことを義務付ける「ニュースメディア交渉法(News Media Bargaining Code)」について交渉を行いました。

豪州財務大臣 ジョシュ・フライデンバーグ氏
「マーク・ザッカーバーグ氏は、私に譲歩させることができなかった」

オーストラリアのフライデンバーグ財務大臣は、ザッカーバーグ氏が新法の導入についてオーストラリア政府の立場を変えることはできないと述べました。

現在、多くの国やマイクロソフトをはじめとする大手テック企業が、オーストラリアの法整備の進捗状況を注視しています。

豪州財務大臣 ジョシュ・フライデンバーグ氏
「(モリソン)首相は、すでにマイクロソフトのCEOや社長と話している。彼らは検索エンジンのMicrosoft Bingを持っており、このことを注視している」

大手テック企業は長年、無料のニュースコンテンツを通じて大量のウェブトラフィックとエンゲージメントを生み出しており、その代わりに広告枠を販売することで莫大な利益をあげています。

「ニュースメディア交渉法」は、地元のニュースメディア企業に、GoogleやFacebookなどのオンラインプラットフォームとの支払い契約を交渉する機会を与えることになります。

以前、GoogleとFacebookは、プラットフォームからニュースコンテンツを完全に削除する準備ができていると述べ、Googleはさらに、ニュースメディアへの支払いを避けるためにオーストラリアから検索エンジンサービスを撤退させると脅迫しました。

一部の専門家は、シリコンバレーの強い反発は、オーストラリアの法規制によって、世界的なドミノ効果が引き起こされる可能性があるからだとしています。

 
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