アリババが規制当局から捜査 中国テック企業は軒並みターゲットか【禁聞】

中共規制当局がアリババグループの独占禁止法違反に対する調査を開始したというニュースが報じられるやいなや、株価が大暴落しました。中共政府の規制の手はアリババだけでなく、他の民間企業にも伸びており、特に主要なインターネット企業は、次は我が身かと戦々恐々としています。

2020年は災いの多い一年だったと誰もが感じていますが、ジャック・マー氏は誰よりもその思いを強くしていることでしょう。アリババ傘下のアントグループ(螞蟻集團)の新規株式公開(IPO)が延期されたことに続いて中共四大規制当局が合同で、アントグループ上層部に対し事情聴取を行い、12月24日には中共規制当局が、アリババグループに対し独占禁止法違反の疑いで正式に調査を開始しました。

12月24日、香港株式市場に上場していたアリババの株価は8.13%下落し、米国では一日で34.18ドル急落しました。アリババの市場価値はわずかな間に2000億ドル以上失われました。

北京の時局ウォッチャーの華頗(かは)氏は、中共当局は株式指数の見栄えをよくするためにこれらの資産家を見過ごして、自由に彼らを発展させるようなことはしないだろうと考えています。

北京の時局ウォッチャー・華頗氏
「政府に対する影響は限定的だ。だが重要なことは丸々太ったブタを採殺することだ。それによって得られる利益は非常に巨大だ。大勢の風雲児たちが今、徐々に政府のコントロール下に置かれようとしているのが分かるだろう。これこそが重要な点だ」

中共メディアは、市場監督管理総局は告発があったため、これまでの調査研究に基づいてアリババグループに対し「二者択一」などの独占行為の疑いに対し立件調査を行うことを発表したと伝えています。「二者択一」とは、eコマースプラットフォームで売り手が一つのプラットフォームにしか加入できず、二つのプラットフォームに同時に出店できないとするもので、その目的は市場の独占です。

評論家は、中共は誰がその報告を行ったかに関わらず、どんな理由をつけてでも調査することができると指摘しています。

米国在住の時事評論家、唐靖遠氏
「習近平の眼中には、あるいは中共上層部の権力者たちの眼中には、それがすでに脅威だと映っている。そしてジャック・マー自身の話や態度の中にも時々、中共高官をあまり評価していないような様子が見え隠れする。なぜなら彼自身にもバックグラウンドがあるからだ」

2003年にアリババグループが決済サービスのアリペイを開始し、2014年までにアント・フィナンシャルが成立したことについて、中共当局が背後で支援したからここまでの巨額の富を築くことができたと考えられていました。しかし、現在の彼らは富を築いたことによって党から敵視されるようになっています。

2019年10月、ジャック・マーはアリババの会長を正式に辞任すると表明し、彼の自主的な引退は、中国インターネット起業創始者の自主的な引継ぎ記録を打ち立てたと考えられていますが、一方でジャック・マーは中共から引退を強要されたのだとの見方もあります。ジャック・マー自身もかつて公の場で、あやうく「中毒死」させられるところだったと明かしています。

北京の時局ウォッチャー・華頗氏
「ジャック・マーやポニー・マーは、鄧小平時代に発生し、江沢民時代に形成され、胡錦濤時代に巨大化した既得権益集団に属している。だから彼らが『風よ吹け』と言えば風が吹くし、『雨よ降れ』といえば雨が降る。ジャック・マーやポニー・マーは経済政策支援を得て、地位を得た後、政治的にも地位を手に入れることすら可能になった。だから習近平や中共にとっては警戒する必要がある。そのため処罰や制裁を下して彼らの件を解決した」

経済学者の「財経冷眼」さんは、「ジャック・マーは順風満帆なときは、これらの規制当局にもずけずけと口をきいて彼らにバツの悪い思いをさせていたが、当時ジャック・マーをどうすることもできなかった。だが今となっては手を携えてジャック・マーを手加減なしでやっつけようとしている」と分析しています。また「財経冷眼」さんは、ジャック・マーは身の安全を保証する代償として資産を差し出すのが最善の方法だろうが、みたところ、現状では基本的にそれは不可能だろうとして、今後、ジャック・マーには二つの可能性があり、一つは鄧小平の孫娘の夫である呉暁暉(ご・しょうき)のように投獄されること、もう一つは不自然な死亡だと分析しています。

米国在住の時事評論家、唐靖遠氏
「習近平にとっては、二つのニーズがある。一つはジャック・マーのアリババにせよ、アントフィナンシャルにせよ、巨大な利益の塊だということだ。実際、これは新たなバージョンの土地分割で、経済的には習近平にとって、良好な補充を行ってくれる可能性がある。もう一つは、彼は政治的にライバルを弱体化させることができるという点だ」

アップルデイリーは、中共高官の規制の手はアリババだけでなく、その他の民間企業にも伸びており、特に大手インターネット企業は、明日は我が身かと戦々恐々としていると分析しています。

米国在住の時事評論家、唐靖遠(とう・せいえん)氏は、「高級官僚と強いコネを持ち、一世を風靡した企業家が現在脅威にさらされているが、その他の企業も平穏に過ごしていけるわけではない。これは始まりでもなく、終わりでもない。あなたの事業がどれだけ大きくなって、どれほど富を蓄えたとしても、中共が機嫌を損ねればいつでもゼロにもどるだろう」と指摘しています。