上海で強制立ち退き 60代男性がガスボンベに火をつけて抵抗

11月29日、上海市黄浦区董家渡(こうほく とうかど)第3区画で、強制立ち退きに抵抗して、退去を拒んでいた男性がガスボンベに火をつけました。爆発で男性は即死し、立ち退き作業員の一部も重度の火傷を負いました。政府が提示した補償金では、近隣で住宅を購入するのは無理だったため、男性は退去を拒んでいました。

ネットユーザが投稿した動画によると、11月29日、上海黄浦区董家渡第3区画には多くの工事車両や作業員が集まりました。強制立ち退きに抵抗して、ある一戸建て住宅の住人がガスボンベに火をつけました。男性はその場で死亡し、強制立ち退き作業員も火傷を負いました。

近隣住民の沈(しん)さんによると、今回強制立ち退きに遭った土地には住民数世帯がまだ残っていましたが、不動産開発会社はすでにマンション販売の看板を立てていたといいます。11月29日、60代のこの男性は強制立ち退きに抵抗してガスボンベに火をつけ、自身が即死したほか、立ち退き作業員の一部も重度の火傷を負いました。事件発生後、死者の家族は行方不明になっているといいます。

上海黄浦区董家渡住民 沈さん
「その日、男性と息子は家にいて、奥さんは息子の嫁の出産のため、家にはいなかった。朝7時、彼らは息子の腕をねじって、連れて行った。父親がそれを見て、ガスボンベを投げた。ガス爆発で男性は即死した。彼はこのような抵抗しかできなかった。庶民には権力も力もないからだ」

ネットユーザーは、男性が11月2日に撮影した強制立ち退きの様子の動画を投稿しました。

強制立ち退きの現場
「董家渡第3区画は、黄浦区政府が緑城集団に売却し、不動産開発企業は20年間この土地を所有している。現在、黄浦区政府は地産開発企業の手先になり、我々の私有財産を奪い、違法な立ち退きを命じ、憲法および財産法を犯している。私は侵入してくる敵と一緒に死ぬ覚悟で自分の家を守る」

情報によると、提示された立ち退きの補償金では近くで住宅を購入することはできないため、男性は退去を拒んでいましたが、結局解強制立ち退きを余儀なくされました。

上海黄浦区の住民 張さん
「立ち退きの補償金について合意していない。取り壊しは必ずやるので、他の家は全部引っ越しした。ガスボンベの爆発の威力はすごいものだ。政府は非常に強気で、抵抗しても相手にしてくれない。このようなことは他の地域でもしばしば起きている」

公開情報によると、今回立ち退きに遭った董家渡は、上海市黄浦区の外灘(がいたん)金融クラスタの中核に位置しているため、複数の不動産開発企業によって分割されています。うち、13号と15号区画は2014年に中国民生投資集団(CMIG)が248.5億元(約4000億円)で獲得して「地王(ランドキング)」となりましたが、2019年に上海の不動産大手の「緑地集団」に売却しています。

 
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