朝鮮戦争での勝利を強調した習近平氏 その狙いとは? 【なるほどTHE NEWS】

中共政治局7人の常任委員は10月23日、「朝鮮戦争の勝利」を記念するイベントの準備のために会議を開きました。この中共トップの会議は、1週間前からすでに4回開いており、その内の2回は「朝鮮戦争の勝利」に関するものでした。70年前の朝鮮戦争を記念するために、ここまで頻繁に行うのはなぜでしょうか?

23日の習近平氏の談話内容からその意図を探りましょう。習氏は、「朝鮮戦争の経験から見れば、どんなに強大な国家や軍隊であっても、世界発展の潮流に逆らい、弱い国を侮り、覇権を拡大すれば、散々な目に遭うに違いない」と強い米軍を撃退した中共人民志願軍を称えました。しかし、この言葉は、中共そのものに宛てたような内容です。習氏はさらに「如何なる覇権主義はいずれも行き詰まり、安全保障、主権、領土及び発展利益が脅かされた時、我々は真っ向から反撃する」と強調しました。

しかし、朝鮮戦争は朝鮮半島の主権を巡る紛争で、西側自由主義陣営諸国を代表する国連軍と東側社会主義陣営の支援を受ける中共人民志願軍が交戦したのであり、中共とアメリカの戦争ではありません。

朝鮮戦争は開戦から3年後に休戦しましたが、いまだ終戦にはなっていません。当時、中共の後ろ盾に旧ソ連がいましたが、しかし、現在のロシアと中共は利益上の関係であり、真の友情は存在していません。中印国境衝突においてもロシアはどちらかというとインド寄りです。中共には盟友は少なく、国際社会で孤立している状態です。

一方、「ラジオ・フリー・アジア」の取材を受けた北京清華大学前政治学講師・呉強(ごきょう)氏は、習氏の今回の演説について、1972年のニックソン氏の訪中以来、中共がアメリカに示す最も強気な姿勢だと述べました。習氏が米大統領選のこの時期にこのような発言をしたのは、まさか本当にアメリカに宣戦するのでしょうか?

二つの可能性が考えられます。

一つは、中共はいろんな傾向や可能性を分析した結果、今回の米大統領選挙では、トランプ氏の当選率が高いと判断し、強硬な相手と直面することから、闘う姿勢をいち早く示しているのでしょう。もちろん、バイデン氏の対中政策、例えば、トランプ氏の対中追加関税を撤廃させ、貿易戦争を停止させるという主張も考慮に入れていると思われます。

つまり、習近平氏は、今回の選挙ではトランプ氏の勝率が高いと予想したので、強い態度を見せつけていると考えられます。もう一つは、習近平氏は五中全会(中国共産党全国代表大会)を前に、共産党全体に対して自身の強さを示すことです。こんな昔の物語があります。ある人は独裁者に「我々にはなぜ外部の敵が必要でしょうか?」と質問しました。独裁者は「外部の敵が存在しなければ、国民は我々が彼らの敵であることが分かってしまうからだ」と答えたそうです。

とても興味深い話です。中共がアメリカに対して、強硬であればあるほど、政権内部の危機と中共に対する国民の不信がより深刻であることを示しています。五中全会の前に、習氏が強腰な談話を行った理由とは、中共党内で威厳を樹立し、内部の深刻な分裂状態と不信の雰囲気を緩和させるためでしょう。

 
 
 
 

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