80万人の帰国学生と900万人の大学新卒者を抱える中国で進む就職難【禁聞】

中国経済が悪化し、失業率が上昇するなか、今年の大卒者数が過去最高の874万人に達しました。さらに80万人の留学生が帰国して就職を希望しており、雇用情勢が厳しさを増しているほか、中共の言う「雇用保障」が傷口に塩を塗り込まれる格好になっています。

香港メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストは9月21日、求人情報サイト「ユニキャリア」(UniCareer)のデータを引用して、2020年に帰国して就職活動を行う中国人留学生の数が70%増加したと報じました。

調査結果によると、取材に応じた留学生は主に米国や英国、豪州などからの帰国者で、そのうち6割以上が修士課程を修了し、一部は博士号を取得していることが分かっています。一部の留学生は帰国後に30万元(約465万円)以上の年収を想定していますが、実際にそれを実現できるのは回答者の5%に過ぎません。

豪州在住の中国人研究者、李元華氏
「ある程度の希望を抱いて帰国したはずなのに、国内経済は外国よりも悪い。ひどく落ち込んでいると言ってもよい。さらには外資系のように給料がよいことで知られていた一部の外国関連の機関は多数が中国から移転している。地元の人間も失業や再就職の危機に直面している。彼らは経験もあるうえ留学経験もあったり、外資系で仕事した経験もあるかもしれない。その彼らと競争する必要があるのだ。この雇用情勢がさらに厳しさを増しているとは思わないだろうか」

豪州在住の研究者、李元華さんは、中国経済全体が急速に衰退しており、給料の高い外資系企業が続々と中国から撤退している状況は、大量の留学経験者が帰国している状況と明らかに矛盾していると分析しています。

豪州在住の中国人研究者、李元華氏
「留学経験者が帰国したあとに雇用情勢が悪ければ、もっと多くの海外留学生が海外で生きる道を選ぶのではないかと思う。そして一部の親は実際には、子供が海外で出世してほしいと考えている。彼らが例えば疫病のために一時的に帰国したのであれば、彼らは間違いなく今後も海外で生きる機会を見つけるだろう」

中国の大学卒業生の数は近年増加の一途をたどり、今年の大卒者数は過去最高の874万人に達しました。各種要素によって求人が減り、大学生の就職がさらに困難になっています。

米サウスカロライナ大学エイキン校の謝田教授
「中国の大学の質は今も下がり続けている。大学の卒業証書の価値は20年前、30年前に遠く及ばない。現政権は教育や医療、年金などをすべて産業化し、金儲けの産業にしてしまったからだ。このような状況では教育の質は高くはならないし、そこで教育を受けた学生が取得した学位の価値も低く、社会には必要ないものかもしれない。特に中国経済全体が衰退するなか、卒業証書があっても仕事が見つからないのは理解できる」

「雇用の安定化」は中共の重要なスローガンになり、大学生の就職を遅らせるために大学院生を増員したり、卒業生の軍隊への参加を奨励したりしているほか、文革時代に知識人の青年らを農村部へと送ったように、都市部や農村部での就職や起業を奨励しています。

米サウスカロライナ大学エイキン校の謝田教授
「若者に故郷で起業するよう奨励したこともうやむやになってしまい誰も反応しなかった。その後、李克強が露天商を大声で推奨したが、露天商でそんなに多くの雇用問題を解決できるわけでもない。その後別の派閥に反対され、それもうやむやになった。今また内部循環、二重循環などと吹聴しているが、それで雇用問題の解決にはならない。この雇用問題の解決は無理だと思う。次の問題は満足に職にありつけないこれらの若者たちだ。彼らは親のすねをかじるか、またはぶらぶらして働かず、いつでも一種の抗議団体に変わり得る」

中国の金融学者、賀江兵(が・こうへい)さんはラジオ・フリー・アジアに対し、「疫病や水害、そして米中貿易戦争のマイナス要素の影響や米国の経済制裁によって、ハイテク企業が大きな影響を受け、多くの外国企業が撤退した。7月末までに移転補助金を申請した日系企業は1700社に達した。求人を出している企業はもともと少なく、外資の移転や国内企業の閉鎖や休業も加わり、中小企業の職場はさらに減った」と答えています。

豪州在住の中国人研究者、李元華氏
「これまでは通常取引をしていたが、今中国とつながっているその取引チェーンを切ろうとしている。よって中国が世界から孤立しようが、再評価されようが、それは完全に中共が引き起こしたものだ。中共は、自分が先に悪事を行い、世界各国が中共を後から再評価したと言うべきだ。だから直接的に影響を受けているのは実際は中国人だ」

中国メディアは、中国全土で税収と財政収入が低下していると報じています。ある研究者は、これは企業の収益が普遍的に下がっていることを説明するものだと考えています。