米制裁に対抗 韓国の半導体技術者を取り込む中国

米国政府はファーウェイへの禁輸をさらに強化し、関連企業数十社をに制裁対象リストに加えました。米国の制裁に対抗するために、中国は海外からハイエンド人材を引き抜いており、産業技術の流出が懸念されています。韓国からの報道をご覧ください。

「海外勤務できるDRAM(ディーラム)設計者募集。仕事内容は、10nm(ナノメートル)のDRAM4(ディーラム フォー)の設計。サムスン電子とSK Hynix(SKハイニックス)の従業員は優遇。年収は最高条件の待遇が可能。住居の提供も可能で、家族同伴の場合、子供がインターナショナルスクールに通うことも保証可能」

中国勤務できるチップ技術者を募集するこのような広告が最近、韓国で多く見られています。なお、サムスンとハイニックスの従業員は優遇すると記されています。30nm以下を使うDDR4設計技術は、国の核心技術として指定されています。

中国が韓国のハイエンド人材を引き抜いていることは以前からありましたが、最近は特に増加傾向にあるといいます。

中国は2025年までに半導体の70%を国内で生産することを夢見ています。しかし、米国政府がファーウェイをはじめとする中国企業数十社の米国企業との取引を禁止しているため、中国の半導体自給率は15.7%にとどまっています。

米国による制裁に対抗するため、中国は半導体の内製化を急いでいます。しかし、半導体製造では幅広い分野の知識を必要とするため、中国は他国からのハイエンド人材の誘致を強化し、特に技術職や上級管理職の退職者を積極的に取り込んでいます。

科学技術政策研究院のオム・ミジョン研究委員
「最近は海外でキャリアを積むために、フロンティア企業から海外に出る事例が見られている。もう一つの大きい問題は、中国のような国が、技術を吸収するために退職者や経験者を採用しており、これが増加傾向にある」

韓国警察庁によると、2014年から2018年までに、海外に流出した71件の産業技術・商業秘密のうち、68%にあたる48件が中国に流出しています。

今年8月、サムスンディスプレイが100億ウォン(約9億円)の研究費をかけて開発した有機発光ダイオード(OLED)インクジェット設備関連技術を中国企業に流出した疑いで、現職研究員らが摘発されました。韓国の検察は、サムスンディスプレイの現職の首席研究員と責任研究員およびディスプレイ装備会社の取締役の3人を「産業技術の流出防止及び保護に関する法律違反」などの疑いで拘束・起訴しました。

韓国だけでなく、台湾や日本の企業でも同じような状況が見られています。