中国を逃れた元副市長「部下は疫病の真実を伝えたために10年判決を受けた」

中国東北部の黒竜江省雞西市で3年間副市長を務めた李伝良さんは、中国共産党の汚職腐敗と複雑な対人関係を容認できないまっすくな性格だったため、2017年に自ら辞任しました。李さんの元部下で雞西市恒山区の共産党書記、孔令宝(こう・れいほう)さんは疫病隠蔽する当局を批判する発言をしたため、今年2月に逮捕されました。このことを受け、危険が迫ってくると感じた李さんも米国に逃れる決心をしました。近日、李さんは実名で共産党組織からの脱退を表明し、中共が疫病の流行を隠蔽し、良識のある末端の幹部を抑圧していると語りました。

李伝良さんによると、今年1月中旬、武漢の友人からSARSのような感染症が出現していると告げられました。

黒竜江省雞西市元副市長 李伝良さん
「武漢の内部告発者李文亮について聞いたことがあると思うが、実際は告発したあと、一部の人に情報が伝わった。私たちには2番目、3番目の人から伝わった。民衆に責任を持つため、私たちは真実の情報を流した」

李さんによると、元部下の孔令宝(こう・れいほう)さんは雞西市で人口30万人の恒山区の共産党書記でしたが、区民に感染が広がるのを防ぐために、真実を伝えたところ、上層部から警告を受けました。

黒竜江省雞西市元副市長 李伝良さん
「たったの半月で、感染者が増加していることに気づいた。半月が過ぎ、2月初めには何かがおかしいと感じた。でも上はまだ言うのを許さなかった。しかし、感染者は毎日のように増え、SARSのような熱が出ていた。彼(孔令宝)は、『私は責任者だから、言わないわけにはいかない』と言っていた」

李さんによると、感染者が増え続け、死亡者も出ている時に、孔令宝さんは上司から2度目の批判を受けました。

黒竜江省雞西市元副市長 李伝良さん
「孔令宝は『自分の区でこんなにも多くの人が亡くなった。中国全体でも多く死亡したはずだ。政府は隠蔽して報道しないし、世界的にも蔓延した。この隠蔽でどれだけの損失をもたらしたのか。庶民の被害が甚大だ。しかし彼らはスケープゴートを見つけて逮捕するのだ』と言った。この言葉が誰かに録音され、結局密告された」

孔令宝さんは2月14日に当局に呼び出されたあと、逮捕されました。

黒竜江省雞西市元副市長 李伝良さん
「当日に逮捕された。新聞では『不当な言論』が原因だと報じた。法治なんてどこにあるのか?言論の自由は?しかも彼は正しいことを言った。誰のために?庶民のために言ったのだ」

最新情報によると、孔令宝さんは10年の実刑を言い渡されました。

黒竜江省雞西市元副市長 李伝良さん
「これはあまりにも恐ろしい。暴政だと言ったが、本当に暴政だ。中共は彼を処理してから、私たちの全員にも来ると感じた。だから中国民主党に感謝したい。最終的に、仕方なく手を尽くして脱出した。私は引き続き声をあげ、国際社会に孔令宝の救出を呼びかけたいだけだ」

李伝良さんは現在、実名で共産党の全ての組織からの脱退を宣言し、大紀元などの正義を貫くメディアを通して、真相を伝えたいと語りました。

黒竜江省雞西市元副市長 李伝良さん
「正義を主張するチャンスは必ずあると信じている。だから大紀元などの正義感があり、公正で自由なメディアの報道を通して、社会に呼びかけたい」

 
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