疫病に洪水に蝗害…それでも「100万トンの増産」を宣言する中共政府【禁聞】

深刻な食糧危機のもと、習近平国家主席は「食べ物の無駄を止めるための法律の強化」を要求し、中共食料・物資備蓄局も小麦の購入量が938万8000トン減少したと発表しました。一方、中共国家統計局は8月19日、今年の早稲米(わせまい)は昨年より102万8000トン増加したとのデータを発表しましたが、疑問の声も上がっています。

8月19日、中共国家統計局は公式サイトで2020年早稲米生産データを発表し、今年の早稲米の総生産量は2729万トンで、昨年より3.9%増の102万8000トンの増産となり、7年続いた生産減を逆転させたと報じました。

しかし、江西省在住の匿名希望の農業研究者は、今年に入ってから中国全土で疫病や洪水災害、蝗害などが続出しているのに、どうやったら食糧が増産するというのかと疑問を呈しています。

江西省の農業研究者
「豊作の話など聞いたこともない。いずれにしても、政府からの情報にはソースは必要ない。誰も分からない。毎年増産しているというが、どうやって?土地の面積も減って、それから今年は災害が多発している。増産というが、統計(データ)は彼らが握っている。誰か理解できるか?政府が増産といえば増産しているのだ。すきに言わせておけばいい」

この農業研究者は、彼らは政府の公式データを信用したことはなく、自分で見たことしか信じないと話しています。例えば彼らは、「地元のある製粉所では以前は車が100台以上も列をなして小麦を届けていたが、今は一台の車も見かけない。このことが問題をよく表している」と言います。

農業研究者
「政府はこれまで本当の問題を認めたことがない。だから嘘を宣伝して真実を隠そうとする。今年が凶作なのは明らかなのに豊作だという。癖のようなものだ。政府で仕事をしているとどうしても避けられないことがある。例えば、私たちは次に何をすべきかということだ。これはありのままに、次にすべきことを伝えなければならない。凶作なのだから、人々は食糧を蓄えておく必要がある」

統計局が早稲米の増産を発表した同じ日に、中共当局は再度、食料不足に関する情報を伝えました。

国務院の胡春華副総理は19日のテレビ会議で、迅速に農民を組織して災害後の農業生産回復作業の強化と、ツマジロクサヨトウなどの病害虫駆除の強化を行い、台風や洪水、干ばつなどの気象災害に備え、「災害と戦って秋の収穫を勝ち取る」よう要求しました。

習近平国家主席が11日、フードロスを出すことを止めるよう要求すると、国家食糧・物資備蓄局は翌12日には、夏小麦の購入量が938万8000トン減少したと発表しました。これを受け、多くの人が中国の食糧危機について憂慮しています。

中共社会科学院農村発展研究所は17日、予測報告書を発表し、中国の今後の食糧不足の見通しを明らかにしました。報告によると、今後の5年間で穀物が1億3000万トン不足する恐れがあり、そのうち水稲、トウモロコシ、小麦の三大主食が約2500万トンを占めるとしています。

今年、中国の主な小麦生産地は大雪やひょう、干ばつなどによって生産量が激減しました。6月以降、長江以南では大雨が続き、四川省、重慶、安徽省、江西省に深刻な被害が発生しましたが、これらの地域は中国の穀物生産地域です。さらに雲南省、湖北省、広西チワン族自治区の桂林、東北地方の吉林省などは蝗害にも見舞われました。中国周辺のベトナムやタイといった主な穀物輸出国でも生産量が減って穀物価格が上昇したため、中国の食糧の安定供給は楽観視できない状況です。

河南省の李さんは、中国では例年、穀物が30%不足しているが、今年の穀物国内生産量は50%減ると予測されているため、国民はできるだけ早く穀物不足に備える必要があると話しています。

河南省の李さん
「数日前に友達と話していた時に統計を出してみた。人々の間で共通しているのは、今、中国で起きている各種災害によって、穀物生産地域の生産量が減少しており、50%も減収するだろうという見方だ。もしそうなら、中国の食糧不足は60%〜70%にも達してしまう。そうしたら、間違いなく飢饉が来る」

李さんは、各地の政府は今急いで庶民を畑の作付けに動員しており、作付面積1ムー(約666.7平方メートル)当たり数百元の補償金を支払うことに同意したと語っています。

河南省の李さん
「地域ごとに状況は異なる。再耕作するために、その他の目的の土地をすべて掘り返して再度穀物を作付けし、穀物生産量を確保して飢饉を防ぐ必要がある。なんて邪悪なんだ。こんなことになっても全国の庶民に何も伝えない」

李さんは「政府はやることなすこと隠匿して、庶民の感情を傷つけている。庶民の食糧が尽きたら、当局のすべての治安維持手段が失敗するだろう」と言います。

しかし食糧不足が中国を脅かしているにもかかわらず、中共は今も海外に穀物をばらまいています。

ツイッターアカウント名「紅朝末年観察」さんは、動画を通じて、中共はアフリカに3万トンの穀物を援助するとして8月18日に船積みの準備ができたと明かしました。

アフリカへの援助のほかにも、「8月13日、内モンゴル政府がロシアに対し163トンの米を寄付することを決定し、ちょうど今満州里口岸からロシアに向けて船積みされるところだ」と中新網が報じています。

中国の独立研究者の戈壁東(か・へきとう)さんは、「これは毛沢東時代と同じだ。当時、中共の大躍進政策によって大飢饉が起き、数千万人の中国人が餓死したが、中共は飢えた国民から食糧を奪い、アジアやアフリカ、ラテンアメリカをサポートしてその国際共産主義を広めた」と話しています。戈壁東さんは中国の民衆に、「中共は庶民の生死など気にしない。食糧を備蓄し、貯えがあれば憂いなしということを覚えておいてほしい」と促しています。