中国不動産市場が不可解な好景気 専門家「政府・銀行・開発業者が三大受益者」【禁聞】

中国は今、深刻な失業問題と経済の失速に直面していますが、不動産市場は上向きで、不動産価格は上昇を続け、投資家が殺到しています。この不可解な現象が起きた理由を専門家が分析しました。

中国不動産市場は疫病流行により2月に一時的に停滞しましたが、3月にふたたび熱を帯びてきました。疫病のために1億人近くが失業したうえ、米中貿易戦争や国際状況の変化により、業界ではこの不動産ブームは持続しないと考えられていましたが、大都市の不動産価格は上昇を続け、投資家も殺到しています。

中国メディアは、今年3月16日に分譲マンション販売業者の深圳万科星城(まんか せいじょう)がオンラインで売り出した4棟288室がわずか7分間で完売し、総額2億9900万元(約44億9000万円)に達したと報じました。その後、万科星城が再度販売した5棟も17日に完売しました。

深圳でのマンションプロジェクトの住宅選択抽選資格を得るため、6月21日に9000人近くが一人100万元(約1500万円)の保証金を支払い、総額90億元(約1354億円)に達したとも報じられています。

深圳市民の劉さん
「不動産価格が上がる理由は何もない。賃貸料は下がっており、空室も多いからだ。私も不動産を所有しているが、家賃を1/3下げてようやく借り手が見つかった。(不動産価格の上昇の)理由は分からない。はっきり分かる人はいないだろう。考えられるのは通貨の発行量が多すぎるという理由だ。それが少数の人の手に渡り、少数の人が不動産だけがリスクヘッジになると考えているのだろう」

欧州天鈞政経シンクタンクの任重道(にん・じゅうどう)研究員は、中共による通貨の大量発行が、不動産ブームが起きた理由の一つだと分析しています。

欧州天鈞政経シンクタンクの任重道研究員
「1月1日から中共は銀行の預金準備率の引き下げを発表し、現在までに10兆元以上が投入された。この大量の通貨は間違いなく不動産市場に投入された。その後間違いなく不動産価格が上昇する」

メディアが不動産市場の再燃を報道し続けた結果、その他の都市でもそれに続いて売れ残っていた不動産物件がリリースされました。

江蘇省蘇州市で一連の不動産市場回復政策が打ち出され、人材奨励政策以外にも蘇州市の自然資源・計画局が土地譲渡優遇政策などを発表しました。

3月20日、蘇州市が市場に向けて1000戸以上の住宅を投入したところ、1分間で販売総額が12億元(180億2400万円)に達しました。

欧州天鈞政経シンクタンクの任重道研究員
「これ自体、地方政府と銀行とディベロッパーが手を組んだ利益チェーンだ。彼らは不動産価格が上昇し続けており、土地に永遠に価値があるということにしたい。地方政府は土地の売却に依存して債権を発行する必要がある。『土地ならある。不動産価格も継続的に上昇し、土地はまだまだ価値がある』とアピールしている。これが、彼らが債券を発行し、融資する場合のいわゆる信用だ。銀行も金儲けをしたい。ディベロッパーもそうだ。地方政府、銀行、ディベロッパーが三大受益者だ。彼らが共同でこれを画策している。しかも今年だけでなく、何十年も前からだ」

任重道氏は「一部の不動産購入者は、ディベロッパーが人を雇って不動産熱を煽っていることをわかっていて、不動産購入の流れに便乗している。なぜなら彼らは政府が不動産市場の下落を望んでいないことを知っているからだ」と語っています。

しかし、深圳が全国的な不動産価格の引き上げを主導したあと、7月15日に深圳市住建局の八つの部門が8条の規制政策を発表して中古不動産の取引を規制しました。

欧州天鈞政経シンクタンクの任重道研究員
「今彼らが行っている規制は中古不動産市場を凍結することが目的だ。中古不動産市場が伸びれば儲かるのは中古不動産所有者だけだが、新築市場がにぎわえばこの三大受益者が潤う。地方政府をはじめとするこの最大受益者が、利益を不動産所有者に渡すわけがない。だから彼らは中古不動産を封印した。価格が下がろうが、家賃が下がろうがお構いなしだ。彼らは新築市場をコントロールするだけでいいのだ」

信用貸し付けが推進される中、1月から6月までの全国不動産開発投資額は前年同期比で1.9%増加し、今年の第一四半期における中国の世帯負債比率は57.7%という過去最高レベルに達しました。

米ウォール・ストリート・ジャーナルは7月18日、ゴールドマン・サックスの研究データを引用して、2019年の中国の住宅業者と開発業者の保有総額は52兆ドル(約5469兆8800億円)に達したと報じました。これは米国住宅市場規模の2倍に相当し、米国債券市場全体を上回っています。

今年6月までの過去12か月間で、約1兆4000億ドルが中国の不動産市場に投入され、今世紀の最初の10年間の米国不動産バブルを上回るバブルを引き起こしています。米国不動産ブームのピーク時でさえ、住宅用不動産への投資額は毎年約9000億ドル(約94兆5990億円)にすぎませんでした。

 
 
 
 
 

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