【動画ニュース】北京市民「政府はペスト患者の数をごまかしている」

北京市でペスト患者2人が見つかったことが報じられた後、当局はこの件に関するメディアの報道と民間の情報の統制を始めました。11月18日にある北京市民が、北京で見つかった感染者は、当局が発表した2人だけではないと吐露しています。また内モンゴルでは新たな腺ペスト患者が見つかりました。
11月18日、匿名の北京市民が新唐人テレビに対し、北京市で発生したペスト罹患者の数は政府発表の2例だけではないと明かしました。

匿名の北京市民
「私は北京市民で、北京宣武医院で働いている学友にあの(ペストの)件で電話をかけ、まず(感染者数は)政府が発表した2例だけなのかと尋ねてみた。すると彼は、病院にはかん口令が敷かれているが、実際は6例のはずだと答えた。だがこの件は外部に漏れないよう数日前から口止めされている。SARSの流行当時と同じように、まずはこの件を多くの人に知らせたくないのだ」

11月12日、北京朝陽医院で内モンゴルからきた患者2人の肺ペスト罹患が確認されてから、インターネットで北京児童医院と宣武医院でもペストを思わせる症状の患者がいるとの情報が流れました。しかし北京市当局は直ちに「北京市で新たなペスト患者は出ていない」と発表してこれを否定し、同日さらにメディアが宣武医院の写真を掲載して、すべての診察は正常に行われていると報じました。

匿名の北京市民
「宣武医院は南楼と北楼に分かれており、その北楼はすでに封鎖されている。病院が記者に公開したのは一般の外来診察を行う南楼で、特筆すべきことは何もない」

当局がうわさを否定するのと同時に、ペストに関するオンラインディスカッションが封鎖や制御されるようになりました。しかし民衆は今も、ソーシャルメディアで情報を流し続けています。

あるネットユーザーは「10日以内に青海省、甘粛省、内モンゴルなどの草原放牧地帯を訪れた患者、あるいは11月3日から5日にかけて北京朝陽医院の救急外来を受診した患者は事前に告知しなければならない」と記された北京大学人民医院の公告をアップロードしました。

また別の人物は「北京市の黒竜江賓館8003号室と8029号室に滞在した5人の宿泊客のうち一人がペストに感染している疑いがあり、その他の密接な接触者4人のうち一人は病院に隔離され、3人は黒竜江賓館の客室に隔離中」と記された、黒竜江省北京事務所の文書を公表しました。

匿名の北京市民
「宣武医院についてその学友は、すでに6例の症例が出たと教えてくれた。彼は職業的地位の低い職員にすぎず、彼が知っているのは彼の病院のことだけだ。彼のいう6例には児童医院の症例は含まれておらず、宣武医院と児童医院のどちらも感染症を扱う医院ではない。北京の感染症医院は地壇医院だ。だから、その他の医院が報じていない情報は恐らくもっと恐ろしいものだろう」

北京市の状況が不透明なことに加え、内モンゴルで新たなペスト患者が見つかりました。
内モンゴル自治区衛生健康委員会は11月17日、腺ペストに感染した内モンゴルシリンゴル盟の55歳の男性が、化徳県医院で隔離治療を受けていると発表しました。この男性は11月上旬に採掘場で野生のウサギを食べています。

これより前に北京市で確認された肺ペスト患者2人は、シリンゴル盟ソニド左旗の村の出身でした。財新網は17日、この村はペストの自然発生地で、今年8月14日、17日、20日、25日にこの村で動物の観察中、ペスト菌12株が相次いで発見されたと報じたほか、このことは、現地の動物の間で病気が猛烈に流行していることを示しているとする専門家の意見も報じています。しかし現地の多くの遊牧民は今もってこの件を知らされていません。

中国赤十字医療支援部の元部長、任瑞紅(にん・ずいこう)氏は、肺ペストは潜伏期間が長く致死率が高いため、民衆に特に注意するよう促すべきだと主張していますが、政府は現在、関連の情報を封鎖しています。

中国赤十字医療支援部の元部長、任瑞紅氏
「政府曰く『安定』はすべてを圧倒する。私が接触した中国メディアの記者たちも含め、全ての人が当局と同じことを言っている。違う声は許されない。メディアも医療関係者も余計なことを言ってはならない。社会が不安定になったら統治者階級の命取りになるからだ。これはあってはならないことだ。たとえ爆発的な蔓延が生じているとしても、(彼らにとって)それは一部の人が死ぬだけの問題だ」

中国共産党当局がペスト罹患者数を隠蔽している理由について、恐らく現段階でペストが制御できるから、あるいは事態が非常に深刻で、発表しようがしまいがいずれ爆発的に露呈するから、とりあえず伏せているのだろうと任瑞紅氏は指摘しています。またペストはSARSのような新たな感染症ではなく古くからの伝染病のため、蔓延を防ぐことができるはずだと当局が高(たか)をくくっている可能性もあります。しかし制御できない要素がひとたび発生したら、打つ手がなくなるのも事実です。