米国防省の新たな頭痛の種ー中国製ドローン【チャイナ・アンセンサード】

米中間の緊張が高まっている。

米国国防総省は 中国技術への依存問題で大慌て!

米軍は 中国の小型ドローンに頼り切っているから。

国防総省の「中国産」依存を断ち切る策とは?

チャイナ・アンセンサードにようこそ。キャスターのクリス・チャペルです。

中国の南シナ海における軍事強化や台湾への絶え間ない威嚇という対応にてんてこ舞いをしている最中に、米国国防総省には新しい頭痛の種が増えました。

違うよ。軍に現れる巨大猫じゃないよ。まあ、そっちも心配だけど。米軍における中国製ドローンへの依存についてだよ。

「戦場にいる小部隊のための考案。素早く組み立てられ すぐに飛ばせるような小型ドローンを装備させること」

ペンシルバニア大学のMichael Horowitz教授です。「4つのプロペラで飛ぶドローンは安価なので、たとえ 墜落したり見失ったりしても大したことではない」

ここで言うドローンは「小型無人機システム」または「UAS」と呼ばれ、こういうやつね。

アメリカ軍は主に偵察任務に使っています。しかし、小さいながらドローンが死をもたらすことも。

「必要なのは本当に単純な仕掛けだけです。これは 弾頭を落とすための装置。ドローン側面の下の方に固定して閉じる。やることは ほんの100ドル以下で、ただこれをドローンの底に取り付けるだけ。それで 装置に作動指令を送れば、弾頭が投下されるのです」

人員殺傷の能力はありますが、対戦車ミサイルほどの致死力ではありません。しかし、国防総省が懸念しているのは、中国軍がドローンの集団を送り込み、アメリカ本土を攻撃をすることではありません。

そういうことは、アマゾンが既にやってるし・・・

国防総省は米政府が自らの意志で購入している中国製のドローンを心配しているのです。

特にこの中国の技術には セキュリテイ欠陥が組み込まれている可能性があり、戦闘時に 中国軍が有利になるよう働くかも。

例えば、機密情報を中国に送る秘密のコードとか。

この2017年のメモによると、国防総省は米軍に対し、中国のDJI社製ドローンの使用中止を命令。「サイバーの脆弱性に対する認識が高まった」から。

このメモによると、DJIは当時 米国陸軍で最も広く使用されていたドローンブランドの1つ。機密報告書「DJI UAS 技術の脅威とユーザーの脆弱性について」から引用すると。

陸軍の命令は「全ての使用を停止し、全てのDJIアプリをアンインストールし、全てのバッテリーか記録媒体をデバイスから取り外し、機材の機密安全を確保せよ」

国防総省は国家安全保障に対する脅威の詳細を明らかにしませんでした。

当時、DJI社のスポークスマンがBBCに不満を垂れました。「アメリカ陸軍は 何も説明していない。なぜ DJIのドローンと部品を突然禁止したか。懸念している「サイバーの脆弱性」が何なのか」

どう考えてもサイバーの脆弱性はドローンが多感で傷つきやすいからではないよね。

問題は何なのか説明すると、2017年に「DJIファントムシリーズの無人操縦ドローンに目を付けたハッカーが、ドローンのGPSソフトに侵入してコードを書き換えることに成功。ドローンの飛行禁止ゾーンとして設定された「ジオフェンス」に穴を開けたのです」

明らかに、このハッキングはDJIにとってイメージダウンとなり、2019年初めにDJI社はこのプロモビデオをリリースし、政府向けに設計された新型ドローンのラインナップを広報。

「DJIは ハード及びソフトの新たなソリューションを開発しました。これにより 政府機関がドローン技術を安心して利用することができます。ITおよびデータセキュリティの厳格な要件に完全準拠するものです。その名は DJI政府バージョン」

つまり、基本的には同じドローン技術ですが、今では 大きな可能性があると。

「顧客に保証いたします。ドローンが遠隔計測されたすべてのデータは
安全に保存され、第三者と共有されることはありません」

このパダゴニアのベストを着た男もDJIを助勢するなら、真実でしょうね。

たとえこの男がある会社のCEOで、何百億ドルも稼ぐおいしい条件で、政府機関にDJI社ドローンの導入促進を引き受けた人物だとしても、このビデオは 特定の政府をターゲットとしていないけれど、米国政府がたまたま抱いた懸念の1つに対応する狙いがあります。

隠密任務中の米軍人員が 秘密の場所で、DJIのドローンを使用している場合、単純なことによってその任務が暴露されてしまう可能性があります。例えば、飛行記録の漏洩や飛行中のドローンの非正常機能停止。

「シリアでは DJIの製品を使用する米軍の特殊操作員たちがいます」Expert Drones のCEOはDefense One誌に語りました。

「だからわかります。陸軍が ようやくこの問題について行動を起こしてくれて 良かったよ」

アメリカの戦略的主敵が中国であることは、ますます明確になっているので、中国製の技術に夢中になっているのはちょっと…非戦略的かもしれません。

中国政権が密に商用技術にバックドアを仕込んでいるのではないかという懸念もあります。軍事上の潜在的優位性を狙うためにね。

明らかに中国政権がこう非難されたのも初めてではありません。見た目は無害な商用技術を
潜在的優位性を得るために使っていると。

ファー…ウォホン…失礼 Huaweiのことです。アイフォンもどきと5Gを作っている会社。

アメリカ国防総省国家安全保障局の中国製ドローンに対する懸念は、今年5月に国土安全保障局に呼応されました。

それはDJI社が例の政府向けビデオを制作した数か月後のことです。DJIのドローンは全く安全で何の心配もないとアピールしたあのビデオですね。

「中国で製造された無人機システム」というタイトルの通達で、国土安全保障局は警告しました。

「アメリカ当局は 下記のようなテクノロジー製品に強い懸念を抱いているアメリカのデータを独裁主義的な国家の領域に送り込み、その国の諜報機関に自由にアクセスさせ、又はそのアクセスを悪用させるような製品」

そうは言っても、米国政府が DJI政府バージョンの使用許可を与えているようです
それは恐らく満足できるようなアメリカ製の代替品がなかったからでしょう。

「アメリカに 小型無人機システムの産業拠点が少ないのは、DJIが市場で 非常に多くの
低価格なクアッドコプターを投げ売りし、我々が それに依存するようになってしまったから」

国防総省の装備調達担当次官 Ellen Lord は、最近の記者会見でこう言いました。

では、どうすれば アメリカを中国製ドローンから引き離せるでしょう。

アメリカのハイテク関連のスタートアップの世界に飛び込むこと。

この秋 国防総省が「信頼できる資本市場」を立ち上げています。投資家と小規模ハイテク企業を結び付けて、小型ドローンの国内生産を後押しするために。

テレビ番組の「マネーの虎」のようなものでね。国防総省自体も「虎」の一匹なのかも。

でも、国防総省はどうがんばっても米国版のMark Cubanの威圧には勝てないけど。

「Mark、何してるの?早く決めなさいよ」

もし百万ドルの資金問題が解決できれば、巨大な対戦車ミサイルを発射する小型ドローンを開発しようと計画しているなら、国防総省はあなたのプレゼンを楽しみにしていますよ。

何といっても、国防総省にしてはいったんドローン問題が解決すれば、本物の脅威に集中して上手く状況を有利に変えることもできるから。

米軍の中国製ドローンへの依存についてどうお考えですか?そして米国内でのドローン生産促進については?コメントでお知らせください。

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キャスターのクリス・チャペルでした。また次回 お会いしましょう。