【動画ニュース】米エネルギー省が職員の海外人材募集計画への参加を禁止 情報漏洩を懸念

ウォール・ストリート・ジャーナルは6月11日、米国エネルギー省が、中国と一部外国政府による人材募集計画に加わった科学者とほとんどの契約職員の雇用を禁止したと報じました。中国政府による海外人材募集計画、「千人計画」もリストに挙げられており、この禁止令はエネルギー省が雇用する約1万5000人の連邦職員と10万人を超える下請負人に適用される予定です。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、6月10日から米国エネルギー省はすべての職員とほぼすべての下請負人に対し、外国政府による資金援助プロジェクトへの参加状況を明らかにするよう求めました。このプロジェクトは外国が科学者、研究者及び起業家を募集するものを指し、エネルギー省の職員が参加するプロジェクトが、米国の国家安全にかかわる敏感なプロジェクトに該当する場合、これらの職員はそのプロジェクトから退くか、辞職するかを選択するよう求められます。

米国営放送ボイス・オブ・アメリカは、政府高官はこの命令はさらに、米国から対立国とみなされている中国、ロシア、イラン及び北朝鮮が人材募集計画や雇用などの手段によって、米国の科学者を招聘して自国の技術開発を支援させることも禁じています。

米国エネルギー省は昨年末と今年初めの2回にわたり、「敏感国家」との科学技術提携を全面的に禁止する政策覚え書きを発表しており、今回も再度禁止令を公布して科学技術の窃盗を厳重に防ごうとしています。では、米国エネルギー省が実際に受けた脅威や損害とはどういったものなのでしょうか。

時事評論家の田園博士は、まず米国エネルギー省は17の国立研究機関を統括する立場にあることを挙げています。第二次世界大戦中に原子爆弾の開発を行ったロスアラモス国立研究所やローレンス・リバモア国立研究所、アルゴンヌ国立研究所などもその一部です。

時事評論家 田園博士
「これらの国立研究所はいずれも米国エネルギー省の一部核兵器の研究開発に携わっている。過去20年で、これらの研究所に勤務する中国人は私が個人的に知っている人だけで20人を下らない。これら敵対国の国民が特殊任務を帯びていた場合、エネルギー省下部組織の核兵器研究所の国家機密が容易に漏洩する可能性がある」

次に田園博士は、エネルギー省は知らぬ間に敵対国の人材育成に手を貸している可能性があると指摘しています。

時事評論家 田園博士
「例えば、人民解放軍の関連工科大学や国防大学などは中国共産党の軍学校に所属している。だがこれらの学校は研究者や学生を出国させる際に、所属機関を隠匿する。彼らの最終目的は軍学校に戻って中国の軍事力を増強することだ。つまり西側の研究機関は学問に国境はないというが、実のところ彼らは敵国の軍事技術を担う人材を育成している」

さらに田園博士は、中国当局は軍事技術のほかにも米国の民間技術、つまり経済情報にも食指を動かしていると考えています。エネルギー省傘下の国立研究所の一部は、新素材の設計や化学、バイオ技術、医療分野の研究も行っています。

エネルギー省の高官は、エネルギー省の情報防衛職員が、禁止令の対象となる外国人人材募集計画のリストを作成する予定だが、中国の「千人計画」はすでにリストアップされていることを明らかにしています。

時事評論家 邢天行氏
「この禁止令は当然ながら、中国の千人計画を直接ターゲットにしている。もちろん中国の千人計画とは一つの言い回しにすぎず、実際には彼らはほかにもさまざまな計画を進めている。中国共産党は米国を敵とみなしているからだ」

エネルギー省が中国の千人計画をいかに警戒しているかを示す事件も起こりました。最近までロスアラモス国立研究所に勤務していた米国の科学者トラブ・ルックマン氏が、中国の千人計画への関与について虚偽の報告を行ったとして5月23日に逮捕され、すでに起訴されました。有罪となった場合、最高で5年の実刑判決が下される可能性があります。

他にも、ここ数年の間に中国の千人計画に関与した多くの在米研究者に対する調査、逮捕が行われ、実刑判決も下されています。

時事評論家 邢天行氏
「米国がこれらの禁止令を公布したことで、中国当局の各種人材募集計画、もしくは当局の言い方を借りると『人の鶏に卵を産ませる』、つまり海外の技術を利用して自国を増強して他国を圧倒するという目的が、すでに不可能なものになっていると信じている」

トランプ政権は中国による米国の技術の窃盗と、在中米国企業が技術譲渡を強要されることを防止するために一連の措置を実施しています。中国当局は千人計画が諸外国からの警戒を招いたため、2018年末を境に諸外国に対し、公の場で計画について言及していません。

 
 

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