【動画ニュース】中国の監視システムがドイツなど18カ国へ輸出

中国当局はハイテク民衆監視技術と設備を、一帯一路の世界への提唱に合わせて、その使用範囲をさらに拡大しています。米国メディアはこのほど、中国モデルの民衆監視システムがすでに18カ国に輸出されたと報じました。

ニューヨークタイムズ中国語サイトは4月25日、エクアドルの警察官は一日中コンピュータ画面に向かって、全国各地の4300個もの監視カメラから収集された映像を見ていると報じました。監視カメラは電柱や屋上に取り付けられた高性能ウェブカメラで、撮影された映像はエクアドルの監視センター16カ所に送信されています。

ECU-911と呼ばれるこの監視システムは、エクアドル政府が2011年に取り付けを開始したものです。監視システムは主に中国の2つの企業が開発したもので、一つが国有企業の中国電子輸出入有限公司、そしてもう一つがファーウェイです。中国国営メディアは、このシステムと同じ製品がすでにベネズエラ、ボリビア、アンカラに販売されたと報じました。

エクアドル政府はこうした監視設備の大量投入は殺人や麻薬売買などの犯罪を抑制するためのものだと説明していますが、国民はECU-911に犯罪抑止効果はないと考えています。それどころか、これらの録画は情報部門が反体制派を追跡、脅迫、攻撃するためにも使われています。

中国の元人権派弁護士、祝聖武氏

「エクアドルは導入したこの技術について、これが単なる技術ではなく、中国という国家機関のモデル、恐怖政治による国家統治モデルだということを、彼らの心の中ではっきり分かっている」

ニューヨークタイムズはまた、米国の非政府組織フリーダム・ハウスが昨年10月に発表した調査報告を引用して、ジンバブエ、ウズベキスタン、パキスタン、ケニア、アラブ首長国連邦、そしてドイツなど18カ国が現在、中国が開発した最先端監視システムを使用中で、36カ国が「世論誘導」などのレクチャーを受けているとも報じました。世論誘導とは、一般には「検閲システム」の婉曲表現だと言われています。

米国在住の反体制派中国人、林雲飛(りん・うんひ)さんは、中国政府が監視技術と設備を輸出する理由について、利益の追求はもちろんだが、国際戦略上の利点をより重視していると分析しています。

米国在住の反体制派中国人、林雲飛氏

「すべての独裁政権国家にとって、独裁政府が増えると自国に対する国際世論や圧力、特に国連人権理事会からの圧力が弱まることになる。友好国が増えることは、彼らにとって当然ながら喜ばしいことだ。そして反民主主義という自身の力を積極的に植え付ける」

ニューヨークタイムズ中国語版は、中国は一帯一路世界インフラ構想によって、中国の監視システムの使用範囲を今も拡大し続けているとも報じています。

蘇州中学の元教師の潘露(はん・ろ)さんは、中国当局の一帯一路には、沿線国の独裁政権に輸血を施し、普遍的な文明に対抗するという重要な任務があると指摘しています。

米国のシンクタンク、新アメリカ安全保障センターはこのほど発表した報告書で、一帯一路は中国政府が地政学的野心を推進するための核心手段だと述べ、参加国に7つのリスクがもたらされる危険性を指摘しました。シンクタンクの主任研究員、ダニエル・クライマン氏は、中国政府はさらに「デジタル一帯一路」を利用して、中国式監視モデルを輸出していると語っています。例えば、ジンバブエ政府は現在、中国のユニコーン企業クラウド・ウォークCloudWalk、雲従科技公司)と提携して、人ごみの中の個人に対する監視能力を向上させるため、顔認証ウェブカメラネットワークを構築中です。中国政府はさらにザンビア、タンザニアなどの国に検閲技術も輸出しています。

祝聖武氏

「米国人は今、このことに気付いている。だが欧州や他の先進国は気が付いていない。もしくは気づいてはいるが見て見ぬふりを決め込んでいる。これは非常に危険な流れだ」

中国の監視技術と設備の世界への広まりについて、批評家はこのことが先端技術を使った権威主義体制のモデル形成をサポートすることになると警告を発しています。

中国の元人権派弁護士の祝聖武(しゅく・せいぶ)さんは「ファーウェイは強大な企業だが、見識のある人はファーウェイが納税者の納めた税金を使ってハイテク技術を海外に投げ売りし、企業の生産コストによる損失を補填していることを知っている。中国から出てきた人間、中国でトップクラスの収入を得ている階層に属する人間になって初めて、中国当局の実力がどれだけ劣っているかが分かる」と語っています。

祝聖武氏

「共産党は現時点でこの程度の実力しか持っていない。シリアやアフガン問題、北朝鮮問題、そしてロシアの多くの居丈高なやり方を目にしているが、実は中国共産党が資金援助をしている。ベネズエラではマドゥロ大統領が退陣を拒んでいるが、彼に金を出してサポートしているのは誰か。(中国)共産党ではないか」

祝聖武さんは、中国共産党の陰謀が実現することを絶対に阻止しなければならないと警告しています。
NTD Japan