【動画ニュース】江蘇省爆発事故 現場情報伝えた環境保護活動家が一時拘束

3月21日、江蘇省塩城市響水県の化学工場の爆発事故で多くの死傷者が出ています。事故発生後、当局はすぐ情報を封鎖し、現場のボランティアを追い出しました。環境保護活動を行う張文斌(ちょう・ぶんひん)さんは爆発現場の動画をネットに投稿した後、25日、警察に連行されました。

「民生観察」の報道によると、3月25日午前8時頃、江蘇省塩城市響水県の工業団地で発生した爆発事故を調査していた環境保護活動家、張文斌さんの連絡が途絶えました。携帯電話の電源も入っておらず、行方がわからなくなりました。その後、響水県の警察に連行されたことがわかりました。

26日、新唐人記者が張さんが所属する「中国生物多様性保護および緑色発展基金会」に問い合わせたところ、張さんが釈放されたことがわかりました。

「中国生物多様性保護および緑色発展基金会」事務員
「今後何かあったら、微博の公式アカウントでお知らせします。最新の状況が確認できます」

香港の「アップルデイリー」によると、張文斌さんは25日午前7時頃、事故現場付近のホテルから警察に連行されました。警察は張さんがネット上に爆発現場の映像を公開したことで、騒動挑発の疑いがあり、事故処理の期間中は現場に行かないことを約束する保証書にサインするよう求めました。張さんが拒否すると午後2時まで拘束されたといいます。

江蘇省の人権活動家、呉さんによると、地元の人権活動家や環境保護活動家らが理由もなく警察に連行されるのは日常茶飯事になっており、爆発の前にも連行された人がいるそうです。

江蘇省の人権活動家 呉さん
「最近多くの人がわけもなく行方不明になることがある。環境保護活動の人たちを含めて、よくあることだ。多くの良識のある人がこのように拘束されている。電話も通じない」

情報によると、張さんは2014年から江蘇省塩城市響水県陳家港にある工業団地に注目していました。21日、爆発の当日午後、別の環境保護活動家と一緒に現場に到着すると、現場付近の家屋は振動で倒壊し、飛び散ったガラス破片によって多くの人が負傷しているが、気温が低い中、夜泊まるところもないと伝えました。

さらに、現場には環境問題があり、多くの工場設備が爆発で損壊し、強烈な異臭がしていたにも関わらず、関連部門による安全に関する指導はほとんどなかったと伝えました。事故発生後も、周りの住民に適切な措置を教える人は誰もおらず、多くの住民がパニックに陥り、途方に暮れていたといいます。

25日、地元当局は記者会見で、死亡者数は78人となり、566人がまだ治療を受けていると発表しました。

 
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