【動画ニュース】習主席談話「中国人は中国人を叩かない」が「武力行使は放棄しない」

習近平国家主席は、先日発した台湾に対する談話の中で「中国人は中国人を叩かない」と強調する一方で武力統一という手段を放棄せず、一国二制度も「92コンセンサス」に含めたうえで、国家統一目標を新たに追加しました。一方台湾人とネットユーザーの大半はこれに異を唱え、より直接的に「台湾が香港の後を追うのを見たくはない」と意思表示しています。

習近平国家主席は2日、北京の人民大会堂で行われた「台湾同胞に告げる書」40周年記念式典で発表した談話の中で、統一に関する5つの主張と中国の「92コンセンサス」に言及しました。これについて弁護士の呂秋遠(ろ・しゅうえん)氏は、習主席によって凝縮された内容により、92コンセンサスを自発的に支持する台湾人が増えるかもしれないが、これが『プロポーズの手紙』ならば、暴力行為からの保護を求めるべきだ」と発信しています。

台湾人男性 許さん

「一国二制度について?現実的には受け入れがたい」

台湾人女性 呂さん

「考え方は人それぞれだが、私自身は台湾に香港の後を追ってほしくない」

作家の蔡依橙(さい・いとう)氏も、「習主席が触れた5つの対台湾政策のあとに『新疆ウイグル自治区と同じように』と付け加えると分かりやすい。さらに、『チベットと同じように』、『香港と同じように』も付け加えて、改めて読み通すとより理解が深まる」と語っています。

匿名の台湾人

「中国が民主主義国家に生まれ変わるまでは、中国と統一したいとは思えない」

また、習主席の「92コンセンサスとは、大陸と台湾が1つの中国に属し、一つの中国を共同で努力し統一を模索すること」との定義を巡り、台湾の大手インターネット掲示板PTTでは投稿が相次ぎました。あるネットユーザーは「国民党は嘘をつくな!」「92コンセンサスとは統一コンセンサスを指している」と投稿しました。

天安門事件の元学生リーダーで、民主活動家の王丹(おう・たん)氏は「習主席は台湾が「代表者」を推薦して、統一問題について中国と「民主的に協議」することを提案している。一見すると善意の申し出に見えるが、実際には台湾の親中勢力を裏から後押しするつもりだ。警戒を怠らないよう台湾人に注意喚起する必要がある」と警告しています。

 

 
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