【動画ニュース】中国当局の資金流出規制強化 台湾企業「中国から送金できない」

米中貿易戦争は中国経済に大きなダメージを与えています。中国に進出している台湾企業家によると、中国当局は現在為替管理を強化し、資金の流出を厳しく規制しています。台湾企業の資金は現在、ほとんどが凍結され、海外に送金するには細かい照らし合わせが必要だそうです。

台湾企業が中国に進出し始めて40年。中国マネーは果たして簡単に儲かるものなのでしょうか。台湾のメディアグループ、財信傳媒の謝金河(しゃ・きんが)理事長は、天津で自転車部品の工場を経営する友人の台湾人を例に挙げ、台湾企業の資金がほとんど凍結され、持ち出すことができないと述べています。

財信傳媒理事長 謝金河氏(2018.12.09)

「中国では自分のお金であっても持ち出しが困難だ。このまま続くと そのうちわかるだろう。実は台湾の大部分の企業経営者は中国に対して多くの幻想を抱いている」

台湾のコラム作家、粘迪舜(ねん・てきしゅん)さんは自身のフェイスブックにおいて、自らの経験から「中国で商売をするには、共産党の「強制決済」という暗黙のルールを守る必要があり、つまり米ドルや外貨を持っていてはならず、外貨は全て値打ちのない人民元に換えなければならない。台湾企業は利益を出しても、それを持ち出すことはできない。高い手数料を払って闇ルートで持ち出す方法はあるが、こちらはリスクが大きく、そのうち利用価値がなくなると逮捕される可能性がある」と述べています。

また台湾企業家によると、共通報告基準(CRS)によって、資金の移動がさらに難しくなり、合法的な送金であっても、細かい支出の照らし合わせが必要で、経営に支障をきたしているそうです。

喬鴻シューズ理事長 郭正津氏

「皆自分で方法を考えている。(中国では)銀行は随時お金はどこから来たのか、どのように来たのか聞いてくる。彼らに輸出のインボイスを提出するが憑信がなければ、対処する術がない。非常に困ることだ」

こういったことを受け、靴の輸出企業を経営する郭正津(かく・せいりつ)さんは、売上金は一律海外の口座に振り込むよう取引先に求めるほか、中国の人民元は受け取らないことにしているそうです。中国国内の工場については、移転や撤退手続きが難しい場合、第三者に経営を委任する。また他の国に生産拠点を分散させるなどの対策を取っているといいます。

喬鴻シューズ理事長 郭正津氏

「一言で言うと、中国本土で工場を開くのは簡単だけど、撤退するのは難しい。本土から輸出する場合、売上金は台湾OEMや香港に入金させる。例えば靴1万足を輸出した場合、10万ドルだとしたら、それを我々の国外の口座に入金してもらう」

台北経営管理研究院 陳明璋院長

「中国の為替管理によって、中国人でさえ、対外送金が影響を受けている。5〜10万元程度でも申告しないといけない。このような状況下で、台湾企業がお金を持ち出すのは困難がある」

中国当局は資金流出を防ぐため、規制をさらに強化していますが、悲鳴を上げているのは台湾企業だけではないようです。