米国防長官、サウジ外相と会談 記者殺害捜査で透明性確保求める

[プラハ 28日 ロイター] – マティス米国防長官は28日、サウジアラビアのジュベイル外相と会談し、サウジの反体制記者ジャマル・カショギ氏の殺害事件に関して透明性のある捜査を行うよう求めたことを明らかにした。

マティス氏はチェコの首都プラハに同行している記者団に対して、ジュベイル外相とは前日のバーレーンでの会議の合間にカショギ氏の事件について協議したと説明。「これまでと同様、透明性がある徹底捜査の必要性について話した」と述べた。そのうえで、ジュベイル外相とは完全に見解が一致したと語った。

その後に行われたチェコ首相との会見でマティス氏は、サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子による事件への関与をどのように結論付けることになるか問われ、「トルコが捜査で集めた証拠があるため、一方的な捜査にはならない。トルコがこれまで提示した証拠が踏まえられることになると確信している」と語った。

カショギ氏がイスタンブールのサウジ領事館訪問後に消息を絶ってから、サウジ側の説明は二転三転した。サウジ検察当局は最近になって「計画的な」殺害だったと発表しており、「過失により」死亡したとの従来の主張に反する説明をしている。

ジュベイル外相は27日にバーレーンの会議で、サウジと米国の関係は「強固」だと強調。ただ、同じ会議に出席したマティス長官は、殺害事件は中東の安定を危うくしているとの懸念を示した上で、事件の関与者には追加措置を講じると警告した。

 
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