音楽は言葉では言い表せない感情を表現出来ます。
だからこそバイオリニスト、フィオナ・ジェンの奏でるメロディーは深く深く人々の心に響くのです。
彼女は音楽の表現力と演奏の技術力の調和、そしてそれがどのように聞き手に印象を与えるかをよく理解していました。
「音楽を勉強しているといつもこの疑問にぶち当たります。どうしたら聴衆の心を動かせるのか?どうしたらもっと深い感動を与えられるのか?私はこう思うんです。奏者が心の内から解き放たれ、あなたの弾くメロディが聴衆の心を包み込むように広がった時である」と神韻交響楽団のビデオでフィオナは語ります。
迫害から逃れるために世界を放浪
フィオナがスペインのバイオリニスト、サラサーテ作曲の「ツィゴイネルワイゼン」ジプシーの旋律を演奏すると、憂鬱で現実味を帯びた感情がフィオナの心からダイレクトに吹き込んできます。
というのも、フィオナはこの作品に個人的な想いがあるのです。
それは楽曲そのものと同じくらい力強く、彼女の深く感情的な表情と弓のストロークによって聴衆を魅了します。
フィオナの祖母がまだ生きていた頃、祖母は高血圧など色々な病を抱え、腰の皮膚炎にも苦しんでいました。
彼女はのちに、90年代に中国で広まった、真善忍を理念とする中国の気功修煉法「法輪功」に出会いました。
法輪功の教えを実践した祖母は、病が奇跡的に消えてなくなり、フィオナと家族も法輪功の学習を取り入れるようになりました。
ところが中国共産党は1999年7月、法輪功の急成長を権威主義の脅威と考えるようになりました。政府による法輪功の弾圧が始まり、家族を引き裂くような残忍な迫害が次々と起こりました。
フィオナの家族もその一つです。
「2006年、警察が自宅に押し入り法輪功に関する全ての書物を没収されました。そして、母と祖母は連行されてしまいました。母も祖母も拷問の末、ほんの15日差で亡くなりました」と、神韻芸術団のインタビューで当時を振り返るフィオナ。
「その後父と私はまるでツィゴイネルワイゼンのジプシーのように転々と引っ越しました。常に迫害を逃れながら放浪し続けたのです」
フィオナは中国政府が国内から法輪功を追放したがる理由に困惑しました。
「真・善・忍を学ぶことの何が間違っているの?なぜ政府は罪のない人々を弾圧するの?」とフィオナは不思議でなりませんでした。
アメリカに移住すると彼女の悪夢は終わったように見えました。しかし逃げるように祖国を追われたことはつらい思い出です。
この経験こそが、フィオナの奏でるジプシーの旋律が深く人々の心を揺さぶる理由なのです。
自己鍛錬の旅
渡米し最初の6ヶ月間、精神的に憔悴したフィオナは公園で法輪功の煉功をするような気分になれず、ブラインドを下ろした薄暗い部屋で瞑想をしていました。
そして中国でのトラウマからパトカーを見るたびに心臓が飛び上がる思いでした。
のちにフィオナは落ち着きを取り戻し、アメリカでは中国共産党の脅威は無く、自分は安全なんだと思えるようになりました。
2012年神韻交響楽団に参加して以来ニューヨークのカーネギーホールをはじめ、世界有数のコンサートホールでフィオナの素晴らしい音色が多くの聴衆を魅了しました。
3歳で音楽を始め、5歳からバイオリンを弾き始めたフィオナは、バイオリニストにとって精神的な成熟と心の解放が何よりも大切であると理解していました。
「音楽はとても複雑なものだと思います。心の奥底で何か変化があると、内から発するエネルギーもまた変わります」
聴衆もまたそれを感じ取ります。
2015年10月10日、神韻交響楽団のマチュー・パフォーマンスを観賞したニューヨーカーのリンダ・ミダスは言いました。
「素晴らしいわ!今まで私は色々観てきました。オペラも観るし、何でも!だけどフィオナの演奏には鳥肌がたったわ。彼女は素晴らしい熟練した技の持ち主です。バイオリンの音色に心を奪われました。なんて素晴らしい音色を奏でるのかしら!」
フィオナはソロ演奏の前はすごく緊張していたといいます。
しかし最初の音を弾くと、あらゆる不安が消え演奏に集中出来ました。
彼女は演奏前に瞑想をする習慣があります。心の安定は何よりもそのお陰です。
「瞑想は私の音楽をより力強くしてくれます。そして全ての音から溢れるエネルギーを感じることが出来ます」
フィオナのサラサーテ作、ツィゴイネルワイゼンをご覧ください。
フィオナのストーリをご覧ください。
ニューヨークを拠点にする神韻交響楽団は神韻芸術団の演奏家で構成されています。
詳細は下記をご覧ください。
神韻芸術団 Shen Yun Performing Arts
神韻交響楽団 Shen Yun Symphony Orchestra
神韻芸術団(米国)2019日本公演スケジュール
1/16(水)・1/17(木) 京都・ロームシアター京都 メインホール
1/21(月)・1/22(火) 大阪・オリックス劇場
1/25(金) 東京・オリンパスホール八王子
1/28(月)~1/30(水) 東京・文京シビックホール 大ホール
1/31(木)・2/1(金) 埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール
2/4(月)・2/5(火) 福岡・福岡サンパレスホテル&ホール
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