中国清華大学から米企業・政府にハッキングの試み=情報分析会社

[ワシントン/ロンドン 16日 ロイター] – 米情報分析会社のレコーデッド・フューチャーは、中国トップの清華大学からハッカーがスパイ目的で米国のエネルギー・通信関連企業、アラスカ州政府のシステムを調査していたとロイターに明らかにした。

ウォーカー知事が率いるアラスカ州の代表団が5月に中国を訪問した。この前後に同大学のコンピューターから、アラスカのインターネット接続業者や州政府のウェブサイトに安全性の欠陥がないか探る動きがあったという。

また6月に同知事が米中貿易摩擦による景気への打撃について、ワシントンで懸念を表明すると述べた24時間後にもソフトの脆弱性を調べていたとしている。

ターゲットにされたのは通信サービス会社アラスカ・コミュニケーションズ・システムズ・グループ<ALSK.O>、掘削会社エンスコ<ESV.N>の傘下企業、アラスカ州知事室や天然資源局、インターネット接続会社テルアラスカなど。

清華大学関係者は電話取材に対し「根拠がないし、聞いたこともないため回答しようがない」と述べた。

米マサチューセッツ工科大学の中国版とも呼ばれる同大学は、国有企業で人工知能(AI)やロボットなどさまざまなハイテク事業を手掛ける清華ホールディングスと強いつながりがある。

中国国防省はコメントの要請に応じていない。レコーデッド・フューチャーはこの問題に関する報告書を米司法当局に提出した。米連邦捜査局(FBI)はコメントを控えた。

 
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